授業で習った何がしたいんだ?って感じの歴史上の人物が、最新研究の本を読むと実はちゃんとした考えがあっての行動だった。ってことありますよね。
それで、それを知らずにその人を軽んじている人を見ると通説はそうだけどわかってないな〜とひっそり見下したり、あるいは実はこうなんだよって解説したり。再評価が進んでその説が主流になると何だか嬉しかったり。
そういうこと歴史好きなら思い当たることあると思うんですけど、この小説はそういった感情をより強めたものが味わえますね。
1部では王の内面を、2部では客観的に見た王を描写することでまるで当事者達の気持ちで最終章の再評価を迎えることが出来ます。
歴史好きなら間違いなくハマる小説です。