恒例の遊び
白兎
恒例の遊び
これは私が小学生の頃のお話です。夏になると、恒例の遊びがありました。
私のお友達のあずさちゃん。彼女の家にはわりと立派な木がありました。夏になると、そこにはたくさんのセミが止まり大合唱するのです。耳を劈くとはこのことかという程の音量。うだるような暑さの中でも、私たちは外でよく遊んでいました。そして、このセミたちも私たちの遊び相手なのです。彼らと遊ぶには準備が必要です。木を見上げると、青い空が広がっている。この日もよく晴れていました。そして、私たちは傘を用意して、それを広げてさします。雨も降っていないのにです。さあ、ここからです。一瞬で終わってしまうこの遊び。ここに居るのは、私、あずさちゃん、さきちゃんの三人です。みんな傘をさして、三人が同時に木の幹を蹴るのです。すると、木の幹を埋め尽くすように止まっていたセミたちが一斉に飛び立ちます。その時、セミたちはおしっこをするのです。三人の傘には土砂降りの雨のようにザザーッと降り注ぐ。
三人はそれで大笑い。セミの雨だー!
これが夏恒例の遊びでした。皆さんもぜひやってみてね。
恒例の遊び 白兎 @hakuto-i
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