ショートショート「お気に召すまま」

ゆずりは

お気に召すまま

扉を後ろ手に閉めれば、粗末な使用人の部屋は真っ暗になった。

不安に声をかけかけたが、唇を噛んで結ぶ。

摺り足のように少しずつ進み、靴の爪先があたったところで屈めば、空中を彷徨った手がソファの弾力を感じた。

暗闇に慣れ始めた目で、ソファ近くの床へ座れば、愛しい人の瞳に見下ろされた。



2024.03.30

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