概要
蝉ひとつはだかの胸に置きたればかすかに霊の匂ひ放ちぬ
短歌連作15首です。よろしくお願いします。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!時、われの部屋にて幾度狂ひだす時計の針をそとあはせつつ
面白い!
連作中の「現実」要素は明らかに大きくなっているというのに、
それらの現実は「見えてるのに触れない(まさにオバケ)」ような感じがするのだ。常に浮遊感が漂っている。
これは一体なんなのだろう。
浮遊感、と言われるとわかったような気になるが、近頃はこの語が非常に気になる。
というのは「頭の浮遊感」と「体の浮遊感」を分けて考えるようになったからだ。
私自身の体験として眠剤を大量に飲んだことがあるのだが、アレは「頭の浮遊感」だった。
絶望的に頭が重くなる。確かに思考にモヤはかかる。
しかし「重い」。
「抽象の天へと垂直に思考を飛ばす」みたいな表現がどっかの本にあったかと思うが(ないかも…続きを読む