先の読めない現代みたいな。

八重櫻影人

なんじゃこれ

ふとした時にもう夜か、となっている時がある。

その日はまさに普遍的で静かな一日だったに違いない。

それでも毎日過ぎ去って、世界は歴史を紡いでいく。

僕はもう、夢を見ているかのように、落ちていった。

儚く、氷のように、滑りながら。



僕がこの一年間に手にしてきたものは、ないに等しいものだった。

学校に行かなくなってから二年と半年が過ぎた。

いわゆる不登校の引きこもりだ。あの日々は地獄のようだった。


「おい、近づくなよ!気持ち悪ぃ。」

「なあこいつ、障害者らしいぜ?ちょっと頭がおかしいしな」

「ねえ、見てあれ。また騒いでる。やめてほしいよね」


ああああああああああああああああああああああああああああああ

やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ



あれはいじめというのか、自分が悪いのか。

生まれてきたことに後悔が募る。死ぬことなんか何回も思い描いてきた。

それでも頑張ってきた。なのに。



父さんが死んだ。

僕のことを気にかけてくれていた父さんが。

そんなに人は簡単に死ぬのかと。

いつもいた人が突然いなくなった。

表せないこの気持ち。

どうしよう。


母との生活はまさに運命のように地獄に導かれた。

収入がなくなり、家を売った。あるもの売った。

そして働いた。朝も昼も夜も。


こんなフィクションみたいな話あるかー?なんて

でもこれは現実だ。どうしようもない。


否。


どうしようもできた。

学校に行き、勉強し、働く。

普通のことをすればよかった。

でもできない。


これからヒキニートになるのか。

そんな予感がした。

トラックに轢かれて、異世界転生して、チート使って、ハーレムで。

そんなものはない。けど夢に見る。


もう死のう。生きているだけ、母に負担がかかる。

じゃあね。



「バカバカばかばかばかbか馬韓バカばかなl」

え。


誰?


「おい」


「このキモオタメガネチビインキャ聞いとるか!」


いやすげー悪口。

これはもう悪口のオンパレードやないかーい。

いかんいかん。関西人特有のお笑いDNAが。(真顔)


「お笑いDNAってなんやねん!」

そこに立っていたのは?

ハゲドブネズミみたいなおっさんだった。


「いや失礼すぎん!? ほんまにきもいなおまえ」


その言葉そっくりそのまま返したいが。

「なんで僕の思っていることが伝わるの?」


「お前、異世界行きたいか?」

フル無視。


「え、行けるならまあ」


「じゃあ行こうぜ!」



えええええええ!?!?!?!?!



僕はついに異世界へ。


うおおおおおおおお。






あ。知らない天井。


「大丈夫ですかーー 名前言ってくださーい」


端的にいうと、自殺未遂で搬送。

今のは夢だ。


「不思議な世界だなーー」

なんて。




「核兵器廃絶のための署名お願いします!!」


帰りの駅前でこんなことを言っていた。

みんな、このことを嫌悪してたし、見ないようにしてた。

こういう人は危ないよと。


でも僕は正直、かっこいいなと素直に感じた。

なぜかわからない。

でも。




家は寂しく、蠢いていた。

中に泥棒がいるんじゃないかと、常々思っていた。



いた。


「うわーーーーー!!!」


「うおーーーーー!」

泥棒をビックリ!


警察に通報しないと!


えっと何番だっけ。

忘れた。


「おい警察には絶対に通報するなよ!!」


焦った。


やばい。

死ぬ???


「あのー警察のものですが」


助かった!!!




あの時は本当に不幸だった。

警察は泥棒を捕まえたが、本当の目的は母だった。




母が逮捕された。



闇バイト的なものに手を染めていたらしい。


もう終わりだよこの家。


僕はその時思った。



この世界は本当は夢で、夢オチなんじゃないかって。


こんな地獄はギネス級やろと。



じゃあね。僕。









「どうこんな小説は?」

「いや無理ありすぎ。まずまとまって無さすぎうちだし、無理読みたくない。」

「えーー」

「最後まで読めたら、お金もらっていい作品だな。」

「でも、名のある文豪が書いたって言われたら、評価するだろ。」

「うーーん」

「真理をついているだろ」

「まあ海外作家だったらわからなくもないか?」

「ふっふっふっふ。 そうやろ。 これがおかしいところやで。名前だけ見るなって」



面白くない。

でも日常。


不思議な世界のお話さ。

キラーん。




おしまい。



ちゃんちゃん。


さあ早く寝ましょう。












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先の読めない現代みたいな。 八重櫻影人 @UkyouYaezakura

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