『人外主人公』が好きな人に高確率で刺さる

三章まで読了しましたが、レベルの高い作品だと思います。もっと評価されるべき

一人称固定の小説
語り手兼主人公がバクという魔物なんですが、人間でないがゆえの独特な価値観とか、人間社会に上手く溶け込んではいるけれども一歩距離を置いた視点とか、異種族だからこそ可能なストーリーテリングが魅力的です

また、「魔物が人間社会に溶け込んでいる」という世界観の構築も見事。法整備とか格差とか、作り込まれている一方で必要以上に説明している感じがなく、読み進めるうえでのスパイスとしてうまく機能していますね

「悪夢」が物語の根幹になっているけれども重すぎることはなく、バクにとっては食物なのでむしろグルメ系といっていいくらいの、ティータイムに読めるくらいほのぼのとした雰囲気がありました

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