第4話今回のパリ五輪と同じくフランス革命は失敗だったのでは?

 フランス革命がどんな革命だったのかの説明は省きます。


 が、フランス革命はロベス・ピエールの恐怖政治(4万人あまりを簡易的な裁判で処刑←反革命罪)から周辺国と戦争を招き、ナポレオンを台頭させたことで、皇帝にまでしてしまったことで王の独裁制を復活させてしまい、自由・平等・博愛という目的とは真逆の結果を招いたことで失敗だと思います。


 作曲家のベートーヴェンは、ナポレオンを英雄視して「英雄」という曲をナポレオンに贈呈しようとしていましたが、ナポレオンが皇帝になったと聞いて激怒して、ナポレオンを褒め称えた表紙を破り捨てました。


 また、保守の元祖と言われるイギリスの政治家、エドマンド・バークは18世紀の古典『フランス革命の省察』の中で、抜本的改革の問題点を指摘しています。


 バークが保守の元祖と言われているのは、社会を抜本的に変えることに反対したから。


 その理由は、社会がとても複雑なものであるのに対して、人間の理知が不完全だからです。


 人間が社会のことも人間のこともよく理解していないにも関わらず、社会を根本から変えようとしても失敗するのはあたり前だ!と、バークは唱えています。


 安易に世界を抜本的に変えようとする指導者は、自分が神ならぬ不完全な人間であるという自覚というか理知が足りないのかも?


 今回のパリ五輪がクソなのもそのへんが問題なのかもしれません。


 具体的には……パリ五輪の戦略を立てたのは、パリ市長のアンヌ・イダルゴ。


 この人は、フランスとの二重国籍者で、パリで五輪が出来ることを証明するためにセーヌ川で泳いで見せた人です。


 で、その戦略は……SDGsとポリゴレとフランスがいかに素晴らしいか世界に示すこと。


 その戦略を戦術レベルで徹底的に実行すると……食事はタンパク質の足りない上にまずいビーガン食、クーラーは選手村についていないのにフランス選手の部屋には最初からついている。審判はフランスとスペイン偏重の裁定をする。セーヌ川で泳いだ選手達は体調を崩して入院という結果に。


 不完全な人間が立てた戦略を戦術レベルで徹底したから起こった失敗なのだと思います。


 その戦術が、他国の選手を選手村の不備で弱体化させる。審判を買収する。ルールを事前に変えておいて、他国の選手に通知しないetcetc


 昨今流行りのSDGsだのポリゴレだのEVシフトだのというのも眉唾物だと思いますが、それは言及しないでおきます。


(平和の祭典とは、一体……)


 ギリシャの記者、ニコス・ジャニディス氏はその記事でこうしめくくりました。


「フランスの高度な文化と知性の神話は、開会式で完璧に失墜しなかったにせよ、大会が進むにつれてゆっくりとセーヌ川に沈んでいっている」


 大会最終日の今日に至っては、フランスのすべてが濁りきったセーヌ川の底に沈みこんでいるでしょう。


 世界中の人間が何故こうなったのか徹底的に追求して闇を暴き、断罪すべきだと思います。そうしないと、東京五輪が終わってから必死で頑張った世界中の選手達と睡眠時間を削って自国の選手を応援した民衆がかわいそうです [終わり]



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サッカーしか見てなかった俺は、もうパリ五輪どころか近現代フランスの全てを【パリィ】する ライデン @Raidenasasin

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