【詩】愛し過ぎた私
菊池昭仁
愛し過ぎた私
あなたを愛し過ぎた私
私はあなたのすべてを愛しました
あなたの孤独 あなたの苦しみ
私はあなたのすべてが愛おしい
守ってあげたい あなたを強く抱きしめてあげたい
私はあなたのすべてを愛しました
あなたの横顔 あなたの手 鼻筋 その厚い胸板
守ってあげたい 春のそよ風のようにあなたを
でもあなたは 私にやさしく微笑むだけ
すごく会いたい 今すぐにでも飛んでゆきたい
そしていつもあなたの傍にいたい
あなたの目になって 「今 信号が青になったわよ」と あなたの手を引いて一緒に横断歩道を渡ってあげたい
あなたを愛し過ぎた私
もっと早く 出会いたかった
私たちは きっと出会うのが遅すぎたのね? 遅すぎた春みたいに
あなたを愛し過ぎた私
「あなたに私がしてあげられることは何?」
尋ねても あなたは笑っているだけ
千年の時を越えて やっと巡り会えたあなたと私
それなのに もうあなたは旅立ってしまうと言うの?
残酷な宿命
あなたが一体何をしたというの?
私が何をしたというの?
あなたを愛し過ぎた私
それでも私はあなたが好き 愛している すごく
私は疲れた向日葵のように 俯くあなたをそっと抱きしめてあげたい
あなたを愛し過ぎた私だから
【詩】愛し過ぎた私 菊池昭仁 @landfall0810
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