描いた未来図に今は届かなくても、マイペースで掴みに行こう

多汗症を扱いつつ描かれる、希望と再生の物語。

主人公の動きで、気持ちを描いているところが実にいい。切なくなってくる。
わかったとき、「黒く沈んでいた俺の心に、真っ白な蘭の花が咲き乱れた」の表現がいい。彼女の言葉が頭や心に広がっていった感じが伝わってくる。

誰の人生においても、うまく行かないことに必ず出会う。
そのときに乗り越えていける強さを教えてくれる。
読者にも学びある作品。