第11話 夏やすみ 三日月

自分の惑星に戻った僕は、なぜか未開発の地球が気になってしょうがない。

使ってはいけないコードで惑星の空間移動システムにアクセス。

次の瞬間、地球に移動。

夜だ。学校のグランドに立っていた。

夜の学校は静かだ。

地球人的に言えばこわい?とでも言うのか?

直線50メートル。1周200メートル。

そのグランドの真ん中に僕は立った。

顔を上げた。細い月が見えた。

赤く光、赤い三日月。きれいだ。

水平線に低くいる。

細い三日月。

この瞬間、僕は地球に立っている。

僕の惑星ではなく地球にいる。

自分が存在するか否か知りたい時。

自分以外の対象物の存在を認めた時が

それだ。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る