クレア、おばあちゃんと遊ぶ

なんか、ゴツゴツしてる、あぁ、今日はぱと一緒に寝たんだっけ?


「おはよう、クレア。起きてるかい?」


「んはよぉ、ぱぱ」


父ギルと一緒に寝るのは、ちょっと恥ずかしいかなって思うんだけど、それと同じくらい話したくない。ぱぱは、いつも仕事仕事で一緒に過ごせる時間は少ない。けどそれを含めても私たち家族、使用人、領民とそれら全てを背負ってなお当主として守ってくれてる。ぱぱと一緒にいるだけで大丈夫って安心できる。


「クレア、今日は義父様と義母上がくるよ。マーガレット様もくるから一緒に遊ぶといい。」


「おばあちゃんが来るのー‼いろいろ見てもらう」


「そうだね、いっぱいお話ししておいでっ。」


今日はおばあちゃんマーガレットおじいちゃんヘルドが来るって。おばあちゃんが来るから、シャロンを見てもらおうかな。一応なにしてるかは、ばれないようにしないと...まずい。


「はーい」


ーーーーー

ーーー


私室の窓から門の方を見ていると、屋敷の前に、アーティカ家の馬車が停まった。


「あっ、おばあさまだ!」


「お嬢様っ!」


サラーが止めるも駆けだした足は止まらない。そうして玄関に向かうと、祖母マーガレット様、祖父ヘルド様が母エリスと話してみるのが見える。


「おばあさまっ! おじいさまっ!」


「クレアっ!久しぶりにねぇ。こんなに大きくなっちゃって。ねぇあなた?」


「元気そうで安心したよ、エリス。」


「えぇ、本当に元気いっぱいなんですが、まだまだ甘えん坊なんですよ?」


「そうなの!今日はおばあちゃんと寝ましょうね~」


「おじいさまも一緒がいいっ!」


「おぉ、クレア。愛しとるぞぉ。」


そうして大好きなおばあ様、おじい様と触れ合いながらおばあさまにシャロンを見てもらうため、私室に移動する。


○○○


「シャーローンー。おばあさまだよ」


「はい、クレア様」


「あなたがシャロンちゃんね。よく作りこまれてるわねぇ、しかも相当丁寧に。大事にされてるわね。」


「でしょ~。大好きだよ、シャロン」


「ありがとうございます、クレア様...」


おばあさまはアントス王国内でも有数の錬金術師。私が人形で遊んでるのを見ておばあさまが「ほんとにおしゃべり出来たらいいのにねぇ。」と言ったのがきっかけでホルンクルス創造[魔術的人造人形]を開始し、始めに造ったのがシャロン。大事に大事に造ったし我が娘だからね、大事にするのは当然。


「シャロンがいてくれるおかげで私はいつも楽しいのっ!

っ!」


「それは良かったわ。それで、シャロンちゃんはいつも何してるの?」


「え、そ、それはね~(なんて説明するか考えてなかった。)」


「はい、お庭の手入れやクレア様の護衛などをしております。」


「そうなの。うちのクレアをこれからもよろしくね。」


「承知しました。マーガレット様」


「私のことはおばあちゃんでいいわよ、あなたも私たちの孫同然だもの」


「それでは、おばあ様とお呼びさせていただきます。」


思いのほか、シャロンとおばあさまの相性?がよくて安心した。これで一先ず一段落かなぁ?


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転生したので滅ぼすことにしました。 佐藤恩 @Sat0o4o4

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