最終話
CASE4
最近警察署への相談で多いのが暴力団絡みだ。
ここ最近急に増えた気がする。
町に暴力団が越してきたのかと思うくらいだ。
小西は相変わらず日焼けしてて、筋肉ムキムキマッチョだ。
どう見てもAV男優にしか見えない。そしてこの日の事件が入った。
それは子供の頃テレビで観た『あぶない刑事』さながらの事件だった。
「発砲事件発生!発砲事件発生!」
発砲と聞いて小西も顔つきが変わる。
「よし、小西行こうか」
「はい!」
車に乗り込む。
「小西ヤクザ相手だから気をつけろよ」
「わかってます。小黒刑事こそ気をつけて下さい」
「ああ」
車のスピードを上げた。
俺は万が一の為にピストルに弾を入れた。
現場に着くと数名のヤクザがピストルを持って威嚇していた。
俺はとっさの判断で小西に「泳がそう」と伝え、ここは俺ひとりで話つけるから、小西には車で待っててくれと告げた。
ヤクザの主犯らしき人物が俺にピストルを向ける。
俺は持っていたピストルを地面に置き両手を挙げた。
その時
(きた、きた、きた、きた、きた、)
「痛ーい!!」
その場にうずくまってしまった。
それを見たヤクザは恐れをなして逃げてった。
小西がやってくる。
「小黒刑事大丈夫ですか?」
立ち上がるまで10分はかかる。
俺は小西に支えられながら車に乗った。
その後、町の人々が力を合わせた結果、暴力団追放となった。
そして町に平和が戻った。俺は思う。警察なんて必要としない町、国、がいちばん良いに決まってる。
だが、まてよ。俺と小西の仕事がなくなるぞ。それはまずい。
俺は仕事を続けるぞ。
「腰」が持てばの話だが。
10分置き刑事 寅次郎 @jkrowling
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