第3話
CASE3
この日も事件は起きた。
出張マッサージを署まで呼んで、腰を重点的にマッサージしてもらっていた。
人生にIfはないと言うが、もしあるのならばヘルニアになる前に戻りたい。
思いっきり全力疾走してみたい。これが俺の夢だ。
この日は普段にまして腰の具合が悪かった。
今日も白いTシャツの小西が言う
「今日の事件コンビニ強盗らしいですよ!」
「襲われたコンビニに被害者はいるのか?」
「いないです。金だけです」
「よし行こうか」
「はい!」
車を走らせる
「小西さ、俺車乗ってる時がいちばん安心なわけ。わかる?」
「小黒刑事のヘルニアならばそうなりますよね」
「善かれと思った治療は全部試したよ?でも治らないんだもん」
「仕方ないですよね」
車内に無線が入る。
「犯人、初台方面へ逃亡中」
すると小西が機転を利かせ、犯人が来るだろうと思われる道に車を止めた。
しばらくすると本当に犯人が現れ、フェンスを飛び越えて逆方向へ逃げてった。
走って追いかけなきゃいけなくなる。
俺も小西も走った
その時だ
(きた、きた、きた、きた、きた、きた)
「痛ってー!!」
その場に崩れ落ちた
小西はひとりで追う恰好となった。
しばらくすると小西が犯人にワッパをはめて戻ってきた。
「小黒刑事犯人捕まえましたよ」
「おまえ凄いな…」
ようやく立てるようになるまで10分かかった。
「じゃ署まで行こうか」
事件解決だ
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