呪いなき遺品

・あらすじ
大学の夏季休暇、友人・中村智が歩道橋から転落死した。
中村智は文芸サークルに所属するオカルト好きで、曰く付きの品とそれにまつわる話を集め、部誌に載せることを生きがいにしていた男だった。
死因は泥酔による滑落で事件性はなかった。
しかし、所有者の死で曰く付きとなった蒐集品に恐れを抱く遺族。
蒐集品の始末に困った遺族は中村智が頼りになると話していた文芸サークルの編集の杉田へ始末を依頼した。
依頼を引き受けた杉田が始末を進めると中村の著作に登場していない蒐集品が存在することに気付く。
リストにない蒐集品の正体を探るうち、それが本物の『曰く付き』であることが判明し──