ベネッセ教材のキャラクターに関するわかる人にしか分からなさそうな一人語り

黒瀬庵

ちなみに私はブン兄ちゃんガチ恋でした

 ベネッセの教材についてくるマンガのキャラのセリフの洒落くせぇ変遷からしか得られない栄養素があるという話をしたい。


 どう検索したら当該の画像が出てくるのかわからないし著作権的にもアレなのでわからない人がいたら申し訳ないが、この際もう筆者の年齢がモロバレル(きのこポケモン)なのはいいので覚えている、わかってもらえる人に是非この話をさせてほしい。


 まず一人称である。私の学年のバージョンではデキール(緑のソ◯ックの親戚のようなキャラ)も大阪タロウくん(関西弁やんちゃキャラ)も「おれ・オレ」であった。

 しかし弟(二学年下)の学年になると両者「ぼく」に矯正されたのである。

 「オレは漢字計算名人のデキール!」

 ↓

 「ぼくは漢字計算名人のデキール!」

 といった具合に。


 洒落くせぇ〜っ。(ええ笑顔)

 現実のこの教材が配られる頃の男児の一人称が「ぼく」なのは少なくとも私の周囲では聞いたことがない。

 コレだよこれコレ!この洒落臭さからしか得られない栄養があるんだよ!!

 わざわざこんな文を書き散らしておいて何だが、上手く言語化できない尻の据わりの悪さがあるのをどうか感じ取ってほしい。

 こう、「牙を抜かれた」感といいますか。

 「教育」とは此れこのことか!と言いたくなるような。


 そして中学生にあがる時の「部活動について知っておこう」的なコーナーの漫画にもスバラシイ洒落くせぇ変遷があった記憶がある。

 すこし偉そう、怖そうな先輩生徒が見学に来た主人公たちに声をかけるシーンなのだが、

 「おいっ、お前ら!」

 ↓

 「おいっ、きみたち!」

 になっていたはずだ。


 洒落くせぇ〜〜〜っ。(満面の笑み)

 中学生バージョンの教材の男子キャラクターは一人称「オレ」でよいということになっていた空気とともに、より一層洒落くささの味わいが深まってくる。

 内容的にはコワイ先輩が実はなんやかんやでいい人だった……というような実によくあるストーリーではあったのだが。

 そんな「コワイ先輩」が新入りにかける言葉が「おい、お前ら!」ではなく「おい、きみたち!」なのが気が抜ける心地であった。


 「毒気を抜く」という処置は確かに健全な教育のためにはある程度必要なのだろうが、たまには昔のバージョンを懐かしんでしまうのを許されたい……と思っている次第。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ベネッセ教材のキャラクターに関するわかる人にしか分からなさそうな一人語り 黒瀬庵 @Iori_kurose

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ