にゃんこ先生が切る！「つまらぬモノより悪いモノを切ってしまった…」その意味は？

第1話 にゃんこ先生！刀剣女子っていう言い方がいやです！…あ、切られた～！

「刀剣女子…、その言い方がいや」

刀剣好きな高校3年生の彼女は今、病院のベッドに寝ている。

身体に悪い病原体ありで、笑えない。

SNSで、こんな配信を発見。

「刀剣女子、良いですよね！」

ああ、笑えない。

「それって、女子だけ用語？女子のクセにって、言われている気がする」

笑えない！

「刀剣女子は、ゲームがきっかけで広まった言い方で、ミュージカル化に映像化で…。軽い感じも、いや」

今日は、笑える日のはずなのに！

朝、かかりつけ女医が言ってくれたんだ。

「マイさん？CTの結果、良かったですよ？午後は、外出の許可が下りました」

やった！

「ネコゆる」という刀鍛冶集団があるのを知り、スマホからメールを送ってみた。

不思議なその集団の代表は、にゃんこ先生という名らしい。

で、午後。

刀剣好きならマストなパワースポット神社に、いくと…。

「ウニャー！」

彼女の前に、１匹の猫が踊り出た。

「お主が、ツルギノさんかにゃ？」

「はい。え、何？猫がしゃべった？猫のクセに！」

「ニャンだと！」

猫が、刀を振りかざし～！

人間の高校生の背丈には、届かず…。

お気の毒に。

そこで、リアクションをとってあげた優しい彼女。

「うわ、切られた～！」

すると、猫は言う。

「我が名は、にゃんこ先生！つまらぬモノを切ってしまったな。というのか、悪いモノを切ってしまった」

この猫が？

にゃんこ先生？

「悪いモノとは、失礼な！でも、ププ！」

彼女が笑えたのは、いつぶりか。

「さらばニャン！」

にゃんこ先生が、猫らしく足早に走り去る。

彼女も、帰る。

「先生？戻りました」

「お帰りなさい」

にこやかな女医に、安心。

「心と身体すっきりで、楽しめました！」

「良いことあったの？一休みして、CTで身体の中を見て見ましょうか」

その後、女医がビックリ。

「マイさん！CT写真を、見てください！あなたの身体にあった病原体が、スパッと切られて消えていますよ！」

あ…。

にゃんこ先生は、言っていたはず。

「つまらぬモノというのか、悪いモノを切った」

そうか。

それは、彼女の身体の。

彼女は、にゃんこ先生に礼をしようとスマホに手を伸ばした。

が…。

ない！

「ネコゆる」ページもまた、ネットからスパッと切られ消えていたのである。