第6話 意外と伝わるもんですわ
「上手くいけば死ぬ危険もないんだろ?ダメだったとしても動いたって事実が残るんだからなぁ!」
わあ豪快!刹那主義みたいな見た目で刹那主義みたいなこと言ってる。
「私もがんばる。つまんない世界から出してくれたお礼」
眠たげなのに瞳をめっちゃキラキラ輝かせてる少女がおいちゃんに賛同する。
「儂はどちらでもええが、まあどうせ老い先短いんじゃ。若者のためにがんばるぞい」
「仲良くするお手伝いなら、喜んでやります!」
杖をついてるおじいちゃんと、あのJKがつづく。
善性がすごいなこの二人。
「勇者様、ご安心ください。皆様は、我々が今必要としている力を持っている方々です。交渉、知略、戦闘、そしてリーダーシップ…それらを持っているのです」
「そう言うことなら…ぼ、僕も頑張ります!」
イケメン男子高生君は、自分以外のほとんどがやる気を見せて、かつ真摯にお願いされたことで折れたよう。
さて、話もひと段落ついたみたいだし。ここで言っておかねば。
「あのー」
手を挙げながら声を出す。
「自分ら、多分巻き込まれただけっす」
「…なんですと?」
おお、俺とさっきから撫でまくってるせいで真っ赤になってるけど空気読んで暴れられないリーフ以外、固まったみたい。いや、勇者達は困惑等々ですぐ動き出したな。
「協力したいのは山々なんすけど、
そう言うと、宰相が動き出した。
「戸籍を渡すのは無理です。なので、経歴の要らない冒険者へ成ってみてはいかがでしょう」
「いきなり放るのはいかんので」
「もちろん、いきなりと言うのではなく、一週間はここ、王城でこの世界の常識について学んでいただきます」
「それならば良いぞ」
「私も賛成です!」
なんか愛らしいな王族。
「それでお願いします」
そう返すと、明日から忙しいので、と言ってメイドさん達に俺ら用の部屋に案内される事になった。
いやぁ、にしても腹減ったな。
「あ、コイツと同じ部屋にしていただけませんか?」
「え!?」
「?別でなくて宜しいのですか?」
「いや、わた」
「コレなんで」
小指を立てながらリーフの言葉を俺の声で掻き消す。
リーフは真っ赤になってメイドさんは目を輝かせて、まあ!と言った。
「では、そのように致しますね!報告はお任せください!」
「ありがとうございます」
口をぱくぱくしてるリーフを押して、部屋に入る。
扉を閉めてすぐ、足音が遠くに行っていった。
「な、なんて事を…!」
「その方が女神ってバレないし良いでしょ。大丈夫、何もしないヨ!」
「うぅー…!!へんたい!ばか!」
「まあまあ。それに、今後一緒に動くってなったら恋人って肩書きは色々と楽だぜ?変なのに狙われる可能性が減るし」
「それは、まあ…確かにそうなんだけどぉ…!」
「ほんとに何もしないから。フィーティルに送る写真を撮るだけだから」
「それもそれで嫌だけど……もういいよ、ほんとに何もしないなら」
やっと諦めたみたい。
何事も諦めって大事だからな!いい事やで!
異世界召喚に巻き込まれた!?〜貰ったチートは女神様〜 不定形 @0557
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