今、雨の日のような気持ちになる。。

開始数行で、雰囲気に飲み込まれる良作です。

ホラーはホラーでもちろん怖いのですが、圧巻なのは作中の空気感!
読んでいると、自分が雨の中にいて、主人公を見ているような気持ちになります。
言葉の一つ一つが主人公の感情を訴えかけてくるようで、いつしか自分を重ね合わせてしまうのは、ひとえに筆者の卓越した技量があってこそ。

非常に透明感のある美しいホラー小説です。
ラストの切なさは、きっと長く胸に残ることでしょう!