第5話
「ところでバハムートはいつまで顕現してるの?」
あれからずっと人界に顕現しているのだ
「いつまでって言われてもな、正直言うと暇なのじゃ。」
「いや龍族の姫なんだろ!?暇なわけはないと思うんだけど?」
すると面倒くさそうな顔をして
「そうじゃな、我も姫としての責務を果たそうとはしているのだけれど、我の部下たちが我先にと仕事を奪っていくのだ」
リヴァイアスもバハムートの部下と話したことがあるので納得する
「あぁ、確かにみんなバハムートのことを崇拝してるもんな。」
「全くそんな気遣いは要らんと言うのに。」
その後はみんなで談笑しながら王都へと向かう
一応簡単な説明龍界とは別の次元に位置する龍の国である。バハムートはそこの国のお姫様なのだ、彼女のカリスマ性に惹かれる龍も多く龍の中でトップの支持率を誇るのだ
リルはあれから疲れたのかリヴァイアスの影に帰って行った
「そろそろ着くね、マジで馬車で行く距離を歩いてくるもんじゃないな」
魔境の森は王都から『馬車』で2時間かかるのであるだからリヴァイアス達一行が王都に戻る時には日は落ちかけていた
「そーだね、ほんとに足が坊になりそうだよ〜」
「こんなんでへばるとはほんとに弱い生物よな」
「それじゃひとつ聞きたいんだがそのプルプル震えてる足はなんなんだ?」
そうバハムートもただの強がりである
「んな!これはそうじゃ武者震いと言うやつだ!」
顔を赤らめながらそっぽをむく
「まぁそろそろ門限だろ?帰った方がいいと思うぞ?」
バハムートは両親から溺愛されており、ちゃんと門限を設けられているそうだ。昔門限を破ったら数年間は家に軟禁されるとか何とか
「そろそろ潮時なのじゃな、それじゃ我は帰る主は体には気をつけるのだぞ?もし何かあった場合は危害を加えた存在を消し飛ばしますから」
契約龍からの愛が重い件についてはどうでもいいや
「それじゃまたな〜!」
バハムートは光に包まれ消えていった
それにしても疲れが身体に溜まっている。王様に連絡して明日謁見する旨を伝える
王様にコールする
『おぉ、ハルトマンよ今回は随分の時間がかかったようだの』
『そのことについての明日まとめて報告しに行きます、申し訳ありません』
『よいよい、疲弊した姿のまま連れて来させるとマリーがうるさいからの今日はそのまま寝て明日に備えてくれれば良い。』
マリーというのはこのヴァイセ王国第2王女ローズマリー・ロス・ヴァイセのことである。
『確かに、あの子は人一倍優しい子だからな』
『それでは明日王城に報告しに来てくれ』
『了解それでは通信切りますね』
リヴァイアスはそういい通信を切る
リヴァイアスはいつも泊まっている宿に行く
「リー君もし良かったらさ今度お家買わない?」
シルフィからそう提案された
「家?」
「そうそう、ギルドホームっ的なやつ?わざわざ宿代を毎回払って寝泊まりするのをずっと続けるより家を買ってシェアハウスした方が効率的じゃない?」
ギルドホームとはパーティーメンバーの仲を深めるためにシェアハウスするための家の事だ
「まぁ確かにな、今度不動産屋に行くか?」
シルフィがキラキラした目で頷く
「それじゃ俺の宿はこっちだからまたあしたな」
「うんそれじゃまたあした!」
宿の中に入り明日の準備を整え湯浴みしベッドに横になる。
「ほんとに疲れた。横になったら眠気がやばい」
リヴァイアスはそのまま眠りについた
最弱のフリをした最強ついに日の目を浴びる〜 神威 @kamui0327
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