姫宮灯里は愛されたい

高校一年生になる少女、姫宮灯里は世界で一番自分を愛している。
また、自分こそが世界で一番愛されるべき存在だと確信している。
そしてそれは妄言ではなく、姫宮はあの手この手で人に甘やかされるように努めて生きてきた。そんなある日、どれだけ愛嬌を示そうとも容赦をしてくれない先輩に遭遇する。その女の存在が許せなかった姫宮は、こう考えた。

「絶対に振り向かせてやる」
相手を振り向かせるはずが、いつの間にか相手に夢中になってしまっていた少女の話。