離婚したから私は元気です。

@sachi710

第1話 私のこと

私はもうすぐ43歳になる。

42歳で離婚した。

小学4年生の娘と小学生2年生の息子がいる。



子供の頃は"あかちゃん"が好きだったが大きくなるにつれ小さい子供との関わりも少なくなり興味もなくなっていた。

高校3年の頃、特にやりたいこともなく進路を決めかねていたところ母に「あなた小さい子供が好きだったわよね?保育士になったらどう?」と薦められた。 じゃあそうするか。 と適当に進路を決めた。

適当に決めた進路だったが短大生活はとても潤いのあるものだった。(保育実習は地獄)

一生の友と言える人にも出会えた。

保育園に就職し先輩保育士達にいびられていた頃は、私は保育士になんてなりたくなかったのにと思ったりもしていたが今では母に心の底から感謝している。随分身勝手なものだ。

3年程保育士として働いたが先輩保育士の圧力により心の病を患い退職した。

女性ばかりの職場から社員の大半が男性の事務職に転職した私は、こんなに優しい世界が存在するのかと驚いたものだった。もちろん何も無かった訳ではないが楽しく仕事に取り組めた。事務職は私にとても合っていた。


昔から恋愛は得意ではなかった。

浮気、無職、借金、浮気、薬物。選ぶ男は漏れなくダメ男だった。そんな男たちに依存し振り回されて生きていた。

交通事故を起こし免許取り消しになった男のアッシーちゃんになったり、約束の時間に現れない男を5時間待ったり、電話をかけたら酔っ払った男の声の後ろから騒がしい女たちの声が聞こえたので夜中に車をかっ飛ばして乗り込んだりしたこともあった。もう二十数年も前の事だが思い返すと本当に全く酷いものだ。

『寄ってくる男性は自分の鏡』。私は借金も薬物にも縁がなかったが、何も考えずちゃらんぽらんだった私にはそんな男たちがお似合いだったのだ。


結婚願望が強くとにかく早く結婚したかったがこんな恋愛をしていて叶うはずがなかった。二十歳には結婚しているはずだったのに気が付けばもうすぐ三十路。思うようにいかず気ばかり焦る。 


そんな私に救世主が現れた。

元夫である。

元夫は私の長年の夢を叶えてくれたのだ。

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