はいかい~ばあさんが杖を突いて巣から半径10kmぐらいの範囲を徘徊しながらひねり出した七五調の何かのログ~

神光寺かをり

夏の緊急里帰り 二十句

杖を引き 夏雲の下の さとがへ


古バス停 バス来ぬを知って過ぐ


空青く 波白く つきくまがは


夏草に一筋 頂きへ続く道


今時の峠の茶屋コンビニも店終ひ也 田舎道


ラブホ街口にいっしょくいっこうちゅうどう


たたみの窓 ぐさあをにほ


夏の日を背負しよふうシャッター商店街


門の内 紫陽花あぢさゐかぶ 並び咲く


勝手口 勝手に開ける 朝涼し


父が母の棚の書を読む 父の日


すすめられ既読であると言い出せず


すいせんを求められ電書をすすめかね


石垣を突き抜けて咲くえんせん


桑の実ずみジャムを強引に食パンに塗る


たけのこさばかんの汁のジップバッグ


ぼんやりとこんの姓でこたう母


実家さとの梅 不作のおけに 塩を振る


らいりぬ 物干し竿を軽くせむ


ぽつぽつと にゅうばいを知るの朝

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はいかい~ばあさんが杖を突いて巣から半径10kmぐらいの範囲を徘徊しながらひねり出した七五調の何かのログ~ 神光寺かをり @syufutosousaku

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