忘れられた物語

葉月煉瓦

第1話 思い出

しき、今度星を見に行かないか?」

 僕のおじいちゃんが言った。

 おじいちゃんは、きょーじゅだ。きょーじゅはいわゆる頭がいい人らしい。お母さんが言っていた。

「星?」

 僕は首をかしげた。

「そうだ、識の星座であるみずがめ座を見よう。」

 僕は顔をそらした。

「おじいちゃん、僕はうお座だよ。」

 おじいちゃんは、白い髪をなでて、汗をかいている。

「おじいちゃんは僕のこと好きじゃないんだね。」

 おじいちゃんは固まった。

 僕は、家族の誕生日や星座を覚えてることを当たり前だと思ってた。

 残念ながら、僕はこの事を覚えてない。

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忘れられた物語 葉月煉瓦 @renga_suugaku

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