劇無き歌劇

ミュージカルにおける歌詞は物語をなぞるための、惰性と妥協の集合体です。
然あらば、物語のない歌詞こそが真の詞──lyric for lyric's sakeだとは言えますまいか。

薄っぺらな主張を伴わない言葉遊びは、通り一遍の讃歌などより余程、カモノハシやカモシカへの親近感を掻き立てるかもしれません。