第19話 玄関の怪異
今回話すのは、玄関の怪異とでも言いましょうか。こいつらの名前は何て言うんでしょうかね? ひとまず玄関の怪異と呼ばせてください。
玄関の怪異は人に似た姿をしています。あなたの前に現れる時、それはあなたの知る誰かに似ているかもしれません。もしかしたらドッペルゲンガーの仲間なのかも? 僕の前に現れたら、思わず気を許してしまうかもしれません。それくらい、見た目というものは重要な情報なのでしょう。
この怪異が何をするのかというと、家の中の人間に話しかけるのです。「家の中に入れてほしい」と、話して扉を開けてもらうのを待つのです。もしくは何度もインターホンを押して、あなたの反応を待っています。ですが迂闊に扉を開けてはいけませんよ。怪異を家に招くと、大抵は面倒なことや大変なことが起こるでしょうから。あなたにとって良くないことが起こるでしょう。怖いですね。
あなたが家の扉を開けることを渋った場合、怪異はしつこくあなたに言葉を投げかけてくるか、何度も何度もインターホンを押し続けたりするのだと思います。きっと怖いでしょうが、とにかく耐え続けてください。お近くの頼れる人物に相談するのも、良いかと思います。扉を開けて怪異を招き入れるということだけはしないでください。あなたが、扉の外のそれを怪しいと思った場合は家の中に入れないことです。怪異が扉の向こうに居るうちは安全なのだから。
と、まあここまで長々と書きましたけど、玄関の怪異とはそういう話なのです。あなたと扉一枚を隔てた向こう側に恐ろしい何かが居る。それはあなたの居る側へ来ようとしている。そういう、古典的な怖い話です。
この話、現実にも起こり得ます。もちろん怪異が家に入って来るわけではありませんが、自宅を間違えた酔っぱらいですとか、ストーカーや強盗のような犯罪者ですとか、現実に存在する恐ろしい何かがあなたの家に侵入しようとする可能性は、想像に難しくありません。
なので、普段から自宅の防犯対策は大事で、防犯の意識は同じくらい大事です。家はあなたの暮らす空間ですが、絶対に安全な空間ではありません。近頃はなにかと物騒な世の中ですから、他人への警戒心は強いくらいで丁度いいのかもしれません。
今回、現実的に恐怖心を煽るようなことを言って申し訳ない。話の前半はともかく後半は、僕の好きなものではありませんしね。ただ、怖いものを語る場ということで、たまにはこのような話題で語らせてもらいました。あなたの日々が安全なものでありますように。
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僕の好きな怖いもの あげあげぱん @ageage2023
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