詩【氷雪の花】

夢月みつき

本文「氷雪の花」

 氷雪ひょうせつから生まれた氷獄ひょうごくの鬼

 それが、私

 私と貴方は出逢い

 かたくなな、心を揺り動かして

 溶かしたのは、貴方だった

 子供のような純真な心


 優しくて、力強い熱と指先が

 私に触れる……

 涙と共に私の運命さだめ

 癒やされて行くように感じた


 貴方は、陽だまりそのもの。

 闇と光は、表裏一体のはずなのに

 貴方の光は私には、眩しくて

 穢れた身には、清らか過ぎる

 共に歩めない、距離を感じてしまうの


 お願い、お願いそんな瞳で

 見つめないで……

 どうか、私を許さないで欲しい

 私には過ぎたひと


「ひとつになりたい」

 そんなことは、願ってはならないの

 貴方の指先が私を導く

「愛している」

 言の葉が体内なかに染み込んでゆく


 私と貴方は、あまりにも近くて遠い

 どうか、幸せに 願いを込めて祈る

 常闇とこやみの氷雪を越えて、温かな花と一緒に


「貴方は大切な、私の……」

 伸ばす手は空を切り、

 言葉は中空に吸い込まれて消える


 貴方のくれた二つ名を抱いて

 私がたとえ、現しうつしよから

 消え去ろうとも

 永遠に私は貴方の「雪花せつか



 曲「氷雪の花」

 https://kakuyomu.jp/users/ca8000k/news/16818093079051440591


 代表作「安倍晴明物語☆夢幻の月」

 https://kakuyomu.jp/works/16817330653207686428

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