少女は、選んだ。あなたのために、ではなく、わたしのために。

拝読をしましたときに、主人公に恋をしている少女に、幸せだよ、と言われたような気がいたしました。

雨を呼ぶための儀式の贄役を交代するということで、少女は、大好きな主人公に自分の恋を、思いを刻みつけました。
主人公には、好きな男の子がおります。けれど、その男子への気持ちはいつかは消えてしまうかも知れない。永遠かどうかは、分からないのです。

一方、少女は。
これからもずっと、雨が降る度に主人公の心を揺さぶるのではないでしょうか。
降る雨が、止むまでは。
だから、自分は幸せだと。そう言って微笑んでいるかのようでした。

そんなふうに思えてならなかったお話です。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。