第30話 エピローグ
時間の流れが速くなります。
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あれから半年が過ぎて、俺達も三年生になった。俺の身長は百九十三センチになりレイラの身長も百七十センチを超えた。女子としてはスコットランドでも大きい方だ。
ジェシカは相変わらず、毛利と百瀬さんの勉強サポートによって格段に学力と日本語力が向上した。あいつは元々頭がいい。当然の結果だろう。
そして偶には五人で遊びに行く事もあり、ジェシカのお母さんが、日本に来て彼女にこんなに友達が出来て本当に良かったと言っていた。
今年の夏はうちの家族とレイラの家族と合同で夏の海水浴に行った。ジェシカも誘ったのだけど、やはりエディンバラの家族の所がいいと言って帰って行った。
レイラと俺の家族も同じように一週間だけエディンバラに帰った。英語力が向上したレイラは、お爺ちゃんやお婆ちゃん達と普通に楽しそうに話をしていた。
大学はどうするのか聞かれたけど、日本の大学を受けると言ったら少しだけ寂しそうな顔になったけど仕方ない。
そして、夏休みの間にとうとう百瀬さんの猛攻に耐え切れず毛利は陥落したらしい。夏休みが終わると仲良く手を繋いで登下校するようになった。
でも二学期の終りまではジェシカの勉強を見てくれていた。お陰でジェシカの学力は成績順位二十位まで上がっている。ちなみに俺は三位、レイラが四位だ。勿論、一位は毛利で二位が百瀬さん。大したものだ。
ジェシカは、卒業式が終わると直ぐにエディンバラに帰って行った。向こうの大学は九月開始だけど色々な準備が有るらしい。
しかし、日本の最高学府より遥かに上のランクに望むなんてあいつどんな頭しているんだ?まあ、日本の成績順位は語学力に比例するからあんまり参考にならないけど。
俺達は、有名私学に入学できた。初め、文系か理系かレイラと考えたけどやはり理系を選ぼうと言う事になった。
特にAIやロボット開発の職を目指すなら必ずしも国立がいいとは限らないからだ。まあ、学費は親に負担して貰うから悪いけど。
大学の夏休みは高校時代より長い。エディンバラにはレイラと二人で帰った。お爺ちゃんとお婆ちゃんは健在で孫の顔を見るまでは元気でいると言っていた。
隣の幼馴染ジェシカは見事イギリス名門エディンバラ大学に入学していた。流石だ。将来は法律の道に進むそうだ。彼氏はまだいないらしいけど。
あっ、毛利君、百瀬さんと別の大学行ってしまって、連絡は途中で途絶えてしまった。彼は関西の医学部の強い大学に行ったらしい。
百瀬さんは東京の大学に進学。二人の間に何が有ったのかは知らない。
それから四年が経った。俺達は無事に大学を卒業してすぐに結婚した。一応ジェシカに招待状を出したら、なんとエディンバラから来てくれた。
レッドゴールドの髪の毛はそのままに凄い美人になっていて、俺の大学の友人から紹介しろの連呼だったけど、彼女がエディンバラ大学で法律を学んでいると聞くとみんな何故か声が小さくなった。どして?
エディンバラに帰る時ジェシカが、日本からイギリスにビジネスを展開している企業やイギリスから日本にビジネスを展開している企業の法律相談をするファームに入る事が決まっていると言っていた。日本での三年間は無駄ではなかったらしい。
それから四年が過ぎて俺達に待望の赤ちゃんが生まれた。金髪にエメラルドグリーンの瞳を持つ可愛い女の子だ。
レイラの両親も俺の両親も思い切り喜んでくれて、エディンバラのお爺ちゃんとお婆ちゃんが日本に見に来ると言ったけど、流石に年齢で無理はしなくていいと言ってビデオ通話で我慢して貰った。五歳くらいになれば連れて行けるだろう。
どこから噂を聞いたのか、日本に来ていたジェシカが遊びに来て赤ちゃんの事を可愛い、可愛いと言って抱きしめていた。
失礼とは思ったけど結婚の事聞いたら、俺以上の男が現れないから結婚出来ない。日本は一夫多妻は認められないのかと訳の分からない事を言っていた。
それから三年後に今度は男の子が生まれた。黒髪に黒の眼を持つ可愛い赤ちゃんだ。
またまた、エディンバラに行くのが遠くなったけど、お爺ちゃんとお婆ちゃんは男の子が生まれた事にこれでカーライル家も跡継ぎが出来たと言って大喜びをしていた。
おしまい。
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最後まで読んで頂いた読者の皆様、大変ありがとうございます。
小学校三年の時、偶然に会った明日香と麗羅。その後の二人の日本での生活を描きました。
ホンワカした内容にしたかったので、色恋のいざこざも人間関係の難しさも全部無くして描きました。
それでも三十八ものご評価と七十四人のフォロワー様が付いて頂き大変ありがたく思っています。
本作品はこれで終わりですが、まあ良かったんじゃないとか、こんなものでしょうと思っている読者様、追加でご評価頂けると嬉しいです。
感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
これからも宜しくお願いします。
お馬鹿な彼と恋愛不向きな私の恋愛模様 @kana_01
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