ウーバー娘に恋をした
@mimura_kazumi
ウーバー娘に恋をした
-ピンポーン-
「ウーバーイーツでーす!」
わざわざ休日に外に出るのも億劫なのでウーバーイーツを頼んだ。
それにしても珍しいな。
若い女性の声だったが。
-ガチャッ-
うお。
可愛いな。
どタイプだ。
「1498円です!」
元気もいい。
学生の小遣い稼ぎだろうか。
「ちょうどお預かりします!」
頼んだカレーライスを食べながら考える。
それにしても可愛かったな。
明日も休みだしウーバーイーツを頼んでみよう。
翌日
「ウーバーイーツでーす!」
俺はツイている。
またあの子だ。
不用意に話しかけてもストーカーだと思われるので受け取るだけにしておこう。
そもそも話しかける勇気もない。
「あ、お兄さん。2日連続ですね笑」
向こうから話しかけてきてくれた。
「今日はカツ丼ですか!私も食べたいです!笑」
随分人懐っこい子だ。
俺に気があるのかな。
などとあるはずもない理想に溺れかける。
いかんいかん。
年齢イコール彼女いない歴(27年)の性が出てしまっている。
「また会えるといいですね。」
ニコッとして彼女は次の配達に向かった。
よし。
また次の休みも頼もう。
-5日後-
さぁ。
今日は待ちに待ったウーバーデイ。
あの子が届けにきてくれるかはまだ分からないけれど。
指を少し震わせながらカレーライスの注文ボタンを押した
....................
キイイイイイイイイイイッッッ
ウーバーイーツを待っていると耳を突き刺すような大きい音がした。
少し経ち、救急車の音が聞こえる。
気になって様子を見に行ってみると目を疑う光景があった。
あのウーバーイーツの子が血だらけになって担架で運ばれていた。
電車に衝突したようだった。
下にはぐちゃぐちゃになったカレーライスが散乱していた。
言葉を失う。
現実を受け止めきれず呆然としていると、カレーの袋に1枚のメモが入っていることに気がついた。
気になり拾おうとする
「勝手に触らないでください!」
うるさい、、、
これは俺のカレーなんだ。
メモを手に取る
「今度は私も一緒にカレーを食べたいです(°▽°)
LINE ID ○○○○○」
一つ心に決めた。
ウーバーイーツはもう頼まない。
ウーバー娘に恋をした @mimura_kazumi
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