雨で失った繋がり、雨で得た繋がり。それらは、眩い光を放っていた。

輝いていた、僕の中学校生活。
それは君が、志がいてこそ成り立っていたものだって、君を失ってから気づいた。

君の「志」はきらめいていて、そんな君の背をずっと、追いかけていた。
それは、僕にしっかりとした「志」がなかったから。
夢が、希望が、周りの人がいてこそ成り立つものだったから。
君の「志」にひたすら恋焦がれたから。

――なのに、君は消えてしまった。
なぁ、何故だ?
君にはまだ、生きる意味が――「志」があっただろう?
なんで君が死んで僕が生きているんだ?


もう、どうでも良くなった。
この世の全てが。
だって、ここに志は居ないんだから。
もう、僕には「志」の欠片もない。
何も楽しくないし、つまらない。
――こんな日常、もう嫌だ。

最期を迎えるなら、やっぱりここしかない。
もう、僕に生きる意味なんて無い。
そうだろ?
だったら、君と同じ場所で逝きたい。
同じ雨の日、同じ場所で。

それなのに。
どうして君は止めるんだ?
でも、君のおかげで生きられた。
君は、志と似ていた。
現実に引き戻された感じがした。
志じゃないって分かってる。
だってもう、志はここにいないんだから。
同じ雨の日に、消えてしまったんだから。
でも、君に志の影を見てしまっている僕がいる。
だって、君と志は違うけれど、2人共「志」を持っているから。
凛としていて強い、雨にも負けない志。
そんな君が目の前にいてくれることが僕の意味。
体に降り注ぐ志の雨。
この雨のお陰で心と出逢えた。
僕は、これから自分が生きる意味を探しに行く。

こよはるさんの素敵な描写が込められた、神秘的な1作。
眩い光を放った、輝かしい作品を貴方に。

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