武闘派TSヒロインはひと味違う

タイトル通りではあるけれど、この作品はそこいらの作品とはひと味違います。

例えばよくあるのは、悪役令嬢ものなら『王子様に処刑されない様に婚約破棄したいけど何故か溺愛されて・・・』とか、悪役令息ならば『ヒーローに討伐されない為に、ストーリーには関わらない様にしてるのにヒロインたちが寄って来て・・・』などなど、周囲の人達が放って置かず、望んでもないのにヨイショされ、気が付いた時には悪意のない周囲の人々によって雁字搦め、残された選択肢は僅か・・・これ等はよく見られますよね?
正直、個人的には嫌いなストーリー展開で読むのを止めてしまいます。
TS転生でも同様で、『遠ざけてるのに周囲の人たちが近寄って来る』そんなのはよくある展開過ぎて見飽きてるんです。

けどこの作品は違う、周囲の人々が主人公を良い様に利用しようとしていて、まるで人形や物の様に婚姻の道具にされそうになる、主人公としても物の様に利用されるのを忌避している、そもそも周囲の連中の道理に何故従わなくてはいけないのかと葛藤し足掻く、でも物語冒頭の主人公は無力な存在に過ぎず、なにをどうする事も出来なかった。

しかしある事が切っ掛けに、主人公は貴族と言う枠から足抜けし、自由の身となる。
そして剣の師と出会い、技を学んで戦いを経験し、飽くまでも自分の意思で我儘に物語が展開していく。

このレビューを書いている時点で15話までしか物語は進んでいません、未読の皆様が継続して読むか否かを判断するならば、ひとまず15話まで読んでみては如何でしょうか?

オススメでございます。