真理に至る扉 ～世界と世界を繋ぐ扉、彼女は数多の苦難を乗り越えて日常を掴み取る～

宮永名波《みやなが ななみ》はしがないブラック零細企業の平社員、十四連勤明けの休日を謳歌しその翌日の早朝、身支度を済ませて出勤の為に自宅の玄関扉を何時も通り開けた瞬間に彼女の瞳に映ったのは……。
扉の先に広がっていたのは見知らぬ海外の地だった。立派な社畜、過重労働の自覚がある彼女は、いよいよ精神的な病気を患ったのかと思いつつも、何度も何度も玄関扉を開け閉めしても光景は変わらず、考えを尽くしても埒が明かない為に異国の地に足を踏み出す。
突然にスマートフォンに謎の人物からメッセージが届く、曰く指定された目的の扉を開く事で次の場所に移動できる。もし制限時間内に扉を開けない場合は確実な死に至ると、名波はその言葉を信じられずにはいたが、自宅に戻る扉は既に消え去っており解決策が思い浮かばない以上、疑心暗…続きを読む