六色の竜王が作った世界の端っこで / レーキ・ヴァーミリオン様

いらっしゃいませ!


本日のお客様は水野酒魚。様の作品。


「六色の竜王が作った世界の端っこで」より、鳥人アーラ=ペンナのレーキ・ヴァーミリオン様。


作品はこちら↓↓↓

https://kakuyomu.jp/works/1177354055504544734


まずはあらすじ紹介。引用失礼いたします。


******


これは『呪い』に打ち克つ物語──

六色の竜王によって作られた世界・フィレミアには、様々な人や亜人が住んでいる。

色彩を尊ぶ人々が住むその世界で暮らす、身体に鳥の特徴を持つ亜人、鳥人の少年・レーキ。

鳥人にとっては忌むべき色である黒い羽を持って生まれたゆえに、レーキは生まれてすぐに捨てられた。虐げられ疎まれながら成長して行く彼に、思いがけない運命が降りかかる。

やがて師、友人を得て、次第に強く懸命に成長していくレーキにもたらされた、『呪い』とは──


******


レーキさんという一人の人間の、成長と旅と人生を描いた大長編です。


完結済みのお話です。物語の最後まで、大変面白く読ませていただきました!


しかし、この物語の全てをタロットで表すのは難しい。というのもタロットが元々一人の人間の一生を描いたものであるからです。


ちょっと前置きが長くなるのですが聞いてください。大事なことなので。


あ、いつも来てくれてる方は読み飛ばしても大丈夫です。


愚者フール」として生まれた私たちは様々な「物語アルカナ」と出会いながら、それぞれの人生の結末である「世界ワールド」を目指します。


なのでこの物語をタロットで示そうとすると、大アルカナ22枚がずら~っと並ぶことになるわけですね。


大アルカナには目安としての番号が振られていますが、もちろん順番どおりにいくとは限りません。でも心配はいりません。


例えば「皇帝エンペラー」のアルカナは「男性」や「父親」を暗示しますが、もし主人公が幼いころに「皇帝」と出会わなかったとしても、旅の中で出会う様々な物語アルカナが主人公の中に「皇帝エンペラー」というアルカナを作っていきます。


それに「皇帝エンペラー」のアルカナが示す意味も、どんどん変わっていくのです。


「父」を示す言葉が、年と共に意味を変えていくように。


私たちは長い長い旅の中で同じアルカナと何度も出会い、そしてその度に、目指すべき「世界ワールド」も形を変えます。


そして「世界ワールド」にたどり着いた主人公の物語はやがて、別の誰かのアルカナとなって、その人をその人自身の「世界ワールド」へと導くのです。


ね?


「六色の竜王が作った世界の端っこで」を読んだ方、私が何を言ってるかわかるでしょ?



では改めまして、レーキさんの占い結果です。


長い旅路を描いた物語。占った時期は二章の真ん中あたりを想定しています。ネタバレは極力控えますが、苦手な方は二章読み終わってからお越しくださいませ。


あと、最後まで読み終わったら、この占い結果もう一回見て欲しいな……。



一枚目:悪魔デビル、正位置

二枚目:魔術師マジシャン、正位置

三枚目:死神デス、正位置


画像はこちら↓↓↓

https://kakuyomu.jp/users/Kotonoha_Touka/news/16818093089942257116


一枚目:ここにはあなたの過去や問題の原因、貴方の根元にあることが示されます。


悪魔デビル、正位置

悪意


<通常の解釈>

悪意を示すアルカナです。一枚目にこのアルカナが出ているということは、貴方が過去に強い悪意にさらされたことを示しています。


過去のことではありますが、そのことはきっと今もあなたの心に大きな傷として残っていることでしょう。


<物語上の解釈>

レーキさんに起きた過去の出来事を示しています。主にレーキさんに向けられた理不尽な悪意を指していますが、幼いレーキさん自身が放った悪意(とは呼びたくないのですが)の暗示でもあり、それがレーキさんの心に深く傷として残っています。


また、幼少期よりレーキさんを苦しめる、レーキさん自身の身体の特徴の暗示でもあります。


それともう一つ、ちょっと変わった意味を込めてみました。ネタバレを含みますので、別途記載いたします。





二枚目:ここには現在の貴方が出会う物語が示されます。


魔術師マジシャン、正位置

変化、師匠、導き手、達人、魔法、転じて天法、天法士。



<通常の解釈>

魔術師マジシャンは変化を示すアルカナです。魔術師との出会いは、あなたの生活に大きな変化をもたらすでしょう。


また、学問や職人の「師匠」を示すアルカナでもあります。思い当たる人がいるなら、その方に師事してみるのもいいかもしれません。



<物語上の解釈>

魔術師マジシャンは1番の番号が振られた大アルカナ。つまり愚者=主人公が出会う最初のアルカナです。愚者と魔術師が出会うことで物語は始まります。


この世界では魔法と天法は違うもの。だからもしも竜王が作ったというこの世界にタロットがあるのなら、このアルカナは「天法士」と呼ばれることでしょう。


レーキさんと「師匠」との出会いを示しています。


魔術師マジシャンとして表しましたが、この方はレーキさんにとっては物語を動かすきっかけとなる魔術師マジシャンであるのと同時に、自分を見つめ直すことを教える女教皇ハイプリーステスであり、優しさと愛を教えてくれる女帝エンプレス>であり、常識や他社とのかかわり方を教えてくれる|法王《ハイエロファントでありまた……。


上げていけばきりがないくらい、様々なアルカナとの最初の出会いをレーキさんに与えてくれた偉大なる天法士です。



三枚目:ここには未来の出来ごとや占いの結果、アドバイスなどが表示されます。


死神デス、正位置

終わり、あきらめ、別れ、???。


<通常の解釈>

ショッキングな名前のついたアルカナですが、「死」そのものを意味するわけではありません。


様々な「終わり」を示すアルカナです。


何か一つ、あなたにとってとても大切なことが終わろうとしています。つらいことですが、貴方はそれを受け入れ、進まなくてはなりません。



****ご注意!****



これより先は未来のお話。


二章までのネタバレを含みます。二章まで読み終わるか、ネタバレを気にせずに楽しめる方のみお進みください。



*************




<物語上の解釈>

とある人物との別れの暗示です。


また、諦めなくてはいけないこともあるということ、「ソレ」に抗ってはならないという警告でもあります。


そして、この警告を破ったレーキさんの身に降りかかる、恐ろしい呪いの暗示でもあり、三章以降の未来において、レーキさんが立ち向かう障害の暗示でもあります。




*****警告!!!*****



これより先にはさらなるネタバレが含まれます。物語に全体にかかわるものです。


物語の全てを読み終えた方か、ネタバレを気にせず楽しめる方のみお進みください。


ていうかぼかして書くから、お話読んでないと何のことかわからないと思います!



****************



タロットには正位置と逆位置があります。ただし、正位置と逆位置は反対の意味を指すわけではありません。


正位置で示されたアルカナには常に、逆位置の警告が含まれます。


同様に、正位置でよい意味に解釈しにくいアルカナにも、逆位置の希望が隠れていることがあります。



一枚目、悪魔デビル、正位置。悪意を暗示するアルカナ。



このカードには、鎖を掛けられ、囚われた人物が描かれています。


逆位置の解釈は、囚われからの脱出。


長い長い旅の中で、「黒い翼」というアルカナもその意味を変えていきます。


過去の位置に現れた「黒い翼」を暗示するアルカナのもう一つの意味は、未来の天翔ける翼と囚われからの脱出です。



また、物語をすべてお読みの方はお気づきかと思いますが、実はこの三枚のアルカナは二章までの物語の暗示であるのと同時に、レーキさんの辿る長い旅の物語全ての暗示でもあります。


意匠を示す魔術師マジシャンは、やがて現在の自分の姿に。さらには長い長い旅の中で、「死神」のアルカナが示す物語も形を変えていくのです。




一枚目:悪魔デビル、正位置


このアルカナが示すのは、悪意にさらされた幼き過去。


二枚目:魔術師マジシャン、正位置


かつて師匠を表わす天法士のアルカナは、やがて自身の姿となり。


三枚目:死神デス、正位置


そして……。



どんな事をしたって生き延びたい―


この三枚のアルカナが示すのは、かつてそう願わずには入れらなかった少年が『呪い』に打ち克つ、長い旅路の物語。


「六色の竜王が作った世界の端っこで」


レーキ・ヴァーミリオン様の、占い結果でございます。



主人公のレーキ・ヴァーミリオン様、作者の水野酒魚。様、本日のご来店、誠にありがとうございました。







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Web小説の主人公、占ってみた! ~波乱万丈です! タロットで紹介する主人公とその物語~ 琴葉 刀火 @Kotonoha_Touka

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