あからんがぽ

寧依

あからんがぽ

過ちを今認めても有象無象

得られるものは終わりくらいよ


肩透かし気に食わねえなもう結構

賢して衰勢総じて惰性


たちまちに血の繋がりは積み上がり

手もつけられぬとどのつまりは


波に濡れねずみは野辺に送られる

灰に秘密と不変の発作


磨耗して見限った昔目の奥で

文字に飲まれて朦朧とする


やまなみに雪ふる夜のやさしさを

夕べ夜鷹が忘れましたの


楽園はリクルートでは入れない

蓮華の舟の櫓を漕いで行く


忘ればや四季折々の乎古止点

和音が歪む人物相関


骸骨の欺瞞と偶像

劇的にご覧あそばせ強欲ならば


懺悔して実感のない瑞兆を

0二つ払いぞんざいに聴く


ダージリン散り散りになる気遣いを

デフォルトだけどどうぞ許して


絆創膏ビー玉ブランコ別世界

冒険譚が僕にもあった


パステルのピンチに食べるプティフール

ペン先に恋ぽっけにポエム


キャラメルとキューピッドには興味ない

ギャンブル牛飯餃子定食


じゃのめ傘呪文唱えて上々に

シャンパンブルーの拍手を招待


百年の先に私を見つけてね

ビュジャデ感じてぴょこんと跳ねる


赤の他人分かってるでしょ月明かり

馬鹿だと思う 街は賑やか


乱切りに刻んで恨んで睨んでも

乱調の日々がらんどうのまま


硝子ならがしゃんと割って終わるのに

願望ばかり自画像の中


ポイ捨てのポーカーフェイスを脱ぎ捨てる

ぽきりと折れて戻らないもの

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あからんがぽ 寧依 @neone

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