純然とした俳句集なのですが、どこかブルースのような、ロックバラードを聴くような哀愁と苦味を感じます。ペーソスの中にふと混じるおかしみや優しさが味わい深く、一句ごとに立ち止まって思いを馳せたくなります。季節を切り取った一瞬や美しい風景と、内側から迸る感情。色んな機敏を感じさせる言葉が詰まった作品です。
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