銀河瞑想

青白いもやが渦を巻く

天の川銀河の中に地球はある


一周4万kmの球体に

14兆トンの10万倍の海水をたた

1500の活火山を抱き

80億4500万人を養っている


海は-1.8℃から38℃の水温で分布し

標高の底は死海の-400m

天に一番近いのは

8850mのエベレスト


そのどこにも行ったことがなければ

想像するしかない


巨大な氷山が浮かぶ海の冷たさ

崩れ落ちる氷の断末魔の声


地球の谷底にある塩湖の浮力

肌で乾いた結晶のざらつき


天に突き上げる山頂の孤独

カミソリのような風の冷気


地球の一番の高みから

白昼の地上を見下ろした後は

ぬばたまの夜の空を見上げる


行ったこともないし

行けそうにもない

星々の渦の中心へ

3万光年かけて

たどり着けば


2000億個の星屑のただ中


億千の星が降る白い夜に

聞こえてきたのは

誰かの声


「うつし世はゆめ」


そして


星の雨


https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16817330663069074293

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詩集◆足もとの蒼穹 紅瑠璃~kururi @rubylince

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