月桂

秋初夏生(あきは なつき)

「嘆けとて 月やはものを 思はする」


 久方ひさかたの月のかつら黄葉もみぢする季節。

 庭の遣水やりみずの脇に植えられた桂の葉は、黄金色こがねいろに美しく染まっていた。天上界では連香樹れんこうじゅとも呼ばれているこの木は、地上の桂と違って、宵闇よいやみでも葉そのものが光を発しているかのように明るく見える。


 小夜姫は、連香樹の香りの交じった秋の夜風に吹かれながら、池の脇に佇んでいた。匂い立つように美しい美貌の持ち主だが、今はその表情にややかげりがある。その視線の先には、池に映るあおの下界。


「――やはり気になりますか、ご自分の行く先が」


 いきなり後ろからささやかれ、小夜姫さよひめは細い肩を震わせた。振り返って相手の姿を確認し、小夜姫は小さくため息をついた。そこには白い狩衣かりぎぬを着た青年の姿があった。


「帝からの勅令ちょくれいをお伝えに参りました」

 都一の陰陽師おんみょうじと噂されている藤原久遠ふじわらのくおん。蒼の下界で藤原氏が繁栄はんえいしだしたのも、この男の力と言われている。

朝廷でもその実力を買われて、特別に殿上を許されている身分であった。

「……なぜ、お前が」

勅令を伝えるのは、彼の任務ではないはずだ。小夜姫はいぶかしげに眉をひそめる。久遠が小夜姫を嫌っていることは知っていた。だから、なるべく顔を合わせないようにしてきた。今更このように出向いてくるとは、どういった了見なのだろうか。


「知らせを聞くあなたの顔を、この目で見たかったからですよ」

 久遠は形の良い唇をゆがめる。ひどく優しい声に、だまされそうになる。

 ――帝からの知らせが良いものでないことは分かっていた。

これ以上久遠を喜ばせてやる義理はない。何を告げられても驚かないように、小夜姫は唇を強くかみしめた。


 久遠はもったいぶるように、わざとゆっくり告げた。

「あなたに科せられる刑罰が決まりました。あなたは蒼の下界へと流されるのです」

「蒼の下界……」

 小夜姫は先ほど見つめていた池へと視線を移した。水底に揺らめく蒼い下界―平安京。

 血と呪いにまみれた権力争いの絶えない都。天上界の住人からは、けがれた地として忌み嫌われている世界。

「私には、似合いの地だな」

 声が震えそうになるのを耐えながら、小夜姫は呟いた。



- * - * - * - * - * - * - * - * -



 天上界の人間は、皆美しい姿をしており、老いることもないのだという。醜いものなど何一つ存在しない世界。

 ――けれど、それは蒼の下界に住む人々が勝手に築き上げた幻想にすぎない。


小夜姫の母は下級貴族の娘だった。身分の低さゆえに、左大臣である夫の正妻の座も望めず、そこそこの器量は持ち合わせながらも、病によって見る影もないほどやつれてしまった。彼女の瞳はかつての輝きを失い、顔色はまるで枯れ葉のように青白くなっていた。薄暗い部屋の中で、彼女は毎日のように神仏に祈りを捧げていた。

「どうか娘に天界一の美貌を授け給え。光を発する桂のように、輝く美貌を授け給え」と、声を震わせながら何度も繰り返した。その祈りの声は、まるで命を削りながら紡がれているかのようであった。


 ――そんな母親の祈りが通じたのか、小夜姫は恐ろしいまでに美しく成長した。

透き通るように白い肌は、まるで月の光を浴びて輝く雪のようであり、絹糸のように柔らかく真っ直ぐな黒髪は、夜の闇を映し出す鏡のように艶やかだった。

朱をささなくても自然と紅く色づいた唇は、まるで熟れた果実のように魅力的で、見る者の心を奪わずにはいられないものだった。


その噂を聞いた父の左大臣は、小夜姫を都の屋敷に引き取り、天上界を統べる帝の、后候補として育てた。


左大臣には内親王である北の方がいる。小夜姫の母とは、夫を巡って寵を競った仲であった。その娘である小夜姫を見て、

「人とは思えぬ美しさだこと。何かまじないでも施したのだろうか」 

と、常人離れした美貌を気味悪がった。


 そうは言っても、よくある継子いじめの物語のように、北の方が小夜姫に対して辛く当たったりすることはなく、しばらく平穏に日は過ぎて行った。



- * - * - * - * - * - * - * - * -



 左大臣家に引き取られた小夜姫を世話していたのは、乳母とその娘の双葉を始め、以前から小夜姫に仕えてきた者ばかりだ。

 この屋敷の女房たちは、北の方同様、小夜姫の常人離れした美貌を気味悪く思う者が多く、進んで世話をしようと申し出る者がいなかった。


 そのため多少の不便はあるものの、周りに気心の知れた者しかいないため、何の気兼ねもいらないのは嬉しかった。


「そういえば、ちょっと興味深い噂を聞きましたよ。姫様の叔父上にあたる方が五条に住んでいらっしゃるのですが、そこのご子息が少し変わっておられるとか」


 そんな話をしたのは、乳母子の双葉だった。

双葉とは、幼いころから共に育ったため、小夜姫にとって最も気の許せる相手である。普段は口数の少ない小夜姫だが、双葉相手には打ち解けた様子で気軽に話す。そうさせる雰囲気を、双葉は持っていた。


「叔父君のご子息というと、私の従姉弟か。初耳だが……」

「ええ。変わり者ゆえ、今まで隠しておられたのでしょう。―何でも不思議な力を持っているとかで、人には見えないものを見たりするそうですわ」

「単なる噂だろう。私も人ならぬ身などと言われている。最近では、私に懸想する男は狂い死にするという噂も流れているらしいな」


 小夜姫の言葉に、双葉の顔がくもる。なるべく、そういう噂は小夜姫の耳に入らないようにと小夜姫の周囲の人間は気をつけていたのだが、やはり人の口に戸は立てられぬものらしい。

唯一の救いは、小夜姫がそういった噂を嫌いはするものの、さほど気にはしていないことだった。


 扇いでいた檜扇をパチリと閉じ、小夜姫は御簾みすの外を見つめる。

単なる噂だろうと答えたものの、自分と似たような境遇の者がいることに、少なからず心を惹かれているようだった。

「その従姉弟殿に会ってみたいものだな。変わり者同士、気が合うかもしれん」

 そうぽつりとつぶやいた小夜姫の瞳には、珍しく淡い期待と興味の色が浮かんでいた。


- * - * - * - * - * - * - * - * -


 噂の従兄妹に会ったのは、小夜姫が女御として入内する前祝いの宴だった。


宴の席での応対に疲れ、途中でこっそり抜け出してきた小夜姫は、わずかな月光に照らされた庭を歩いていた。初夏の夜風が肌をなで、涼やかな桂の香りが漂う中、彼女の心はひたすら静かな安らぎを求めていた。


そのとき。小さなため息がかすかに聞こえた。

思わず振り向くと、高欄に寄りかかって庭を眺めている白い狩衣姿の青年が目に入った。

――それが、久遠だった。


どこか物憂げな瞳で庭の桂をじっと見つめていた久遠は、小夜姫に気づいて、微かに苦笑した。宴の半ばに抜け出したことを見とがめられるとでも思ったのだろうか。


「申しわけありません。こういった席は苦手なのです」


そう久遠は言い訳した。

本来は皆と一緒に貴方の幸せを祝うべきですが、と続けられた言葉に、小夜姫は憮然ぶぜんとした顔になる。皆一様にめでたいことと喜んでいるが、当の本人にとってはこの度の入内の話はあまり嬉しいことでもなかった。


久遠もそんな小夜姫の気持ちに気づいたのか、ふといぶかしげに目を細めた。

「――それにしても、今日は貴女が宴の主役であるというのに、浮かない顔ですね」

どことなくとがめるような口調で、久遠は言った。

どうも久遠の言葉には、少量の毒が含まれているような気がする。先ほどの言い訳も、裏を返せば、「小夜姫の幸せを祝いたくない」と聞こえなくもない。


従姉弟である久遠のことは、その後も双葉から何度か話を聞いていた。

久遠の父は五人兄弟の末で、長男である小夜姫の父のような出世は望めなかった。生まれつき奇妙な力の持ち主である久遠に、彼の父は出世できない腹いせもあって殊更ことさら強く当たったという。

何とも理不尽な話だと、小夜姫は思ったものだった。


「都中の姫君が貴女をうらやんでいるでしょうに、まだご不満なことがおありとは」

そう言って久遠は微笑する。

やはり、どこか咎められている気がする。小夜姫は、ちくりと胸を刺されるような痛みを感じた。けれど、何故かその場から立ち去ろうとは思わなかった。


小夜姫は高欄にもたれ、庭の桂を見上げる。その枝が風に揺れて、月光が細かな影を地面に描いている。彼女の心は言いようのない重さを感じていたが、それでも口を開いた。


「不満そうに見えるか?」思わず、そう問うてみる。

「見えますね。いったい、この上何をお望みですか」

久遠の言葉に、小夜姫は一瞬言葉を失った。だが、胸の奥に秘めていた感情があふれ出してきた。

「望みなどない。あるとすれば、入内などという気の進まないものから逃げ出したいということか……」


思わず本音を口走った小夜姫に、久遠は驚いたような表情を浮かべた。

だが、もっと驚いたのは小夜姫自身だった。言葉がこぼれ出すと同時に、彼女の心は軽くなったように感じた。

「そのようなこと、軽々しく口に出していいものではありませんよ」

辺りに誰もいないのを確認して、久遠は小さく安堵のため息をつく。

小夜姫もそんなことは重々承知していたはずだった。それなのに何故、会ったばかりの者に言ってしまったのだろう。


「人の望むものを、いとも簡単に捨ててしまいたいと言える貴女が憎らしい」

そう言い残して、久遠はその場を立ち去った。

彼の白い狩衣が月光に照らされ、一瞬まるで幻のように見えた。


小夜姫はその場に立ち尽くし、彼の言葉の余韻よいんに浸っていた。庭の桂の香りが、微かに夜風に乗って漂ってきた。


――それが全ての始まりだった。

 

- * - * - * - * - * - * - * - * -


 天上界に存在する醜いもの。妬みや憎しみといった感情もその一つである。蒼の下界ほどではないが、権力争いも存在する。


 野分のわきが通り過ぎた庭に、月草つきくさ薄藍うすあい色の花をのぞかせていた。 足元の月草に気づかず踏みにじった客人は、挨拶もそこそこに用件を切り出した。

「久遠殿に頼みたいことがある」


持ちかけられたのは、呪詛じゅその依頼。内容は宣耀殿せんようでんの女御に対する呪詛だった。依頼主の名は伏せられている。受けるも断るも久遠次第だった。

『あの女御殿に恨みはないが、我が一族の姫を入内させるには、今のままではあまりに不利。我が一族のみならず、后がねの娘を持つ親は皆、そう思っていることだろう』


 そう依頼主は言っていたのだという。すでに他の術者によって宣耀殿の女御に呪詛がかけられた可能性もある。

だが、女御に不幸があったという報せは聞かないから、その呪詛は失敗したのだろう。

術が破られれば術者に返るのが呪詛の定石じょうせき容易たやすく引き受けられるものではない。


 久遠は庭に出ると、池の畔にしゃがみ込んだ。九字を切ってから、両手を三度打ち鳴らした。すると、どこからともなく白い蛇が現れ、するすると久遠の足元に這い寄ってきた。

「――かの姫君の元へ」

久遠が低い声で命じると、蛇は池の中に飛び込んだ。完全にその姿が見えなくなったのを見届けると、久遠は再び屋敷の中へと戻っていった。



- * - * - * - * - * - * - * - * -



 夕闇の迫る頃、一条大路の一角にある左大臣邸で、悲鳴が上がった。天上界の都で権勢を誇る左大臣家では、ここのところ毎晩のように怪異が続いていた。


「また蛇が出たわ!」

「……なんて気味の悪い。毎晩のように現れて」

 女房たちが渡殿で騒いでいるところへ、小夜姫が通りかかった。とたんに女房たちはさっと脇に避けた。


「何を騒いでいる?」

返事を聞く前に、渡殿わたどのの真ん中にとぐろを巻いている蛇の姿を見つけ、小夜姫は顔を強張らせた。

白い蛇は神聖なる動物とされている。だが、鎌首かまくびをもたげ、先の割れた赤い舌をちらつかせている姿は、やはり普通の蛇同様に気味が悪い。


「どうしましょう。東の対へ戻るには、ここを通るしかありませんのに」

若い女房が泣きそうな声で言う。小夜姫はおそるおそる、蛇に近づいた。

「姫様、危ないですわ」

女房たちは口々に言ったが、姫の代わりに蛇を追い払おうとする者はさすがにいなかった。小夜姫は目をつぶりながら、思い切って扇で蛇を打ち払った。蛇は一声鳴くと、霧散した。


 女房たちが一斉に安堵のため息をつく。それから、恐々とした表情で小夜姫を見た。しんと静まり返った渡殿に、ふいに小夜姫を呼ぶ声が響いた。

「小夜姫様、蛇はどこですか?」

先ほどの騒ぎを聞きつけた双葉が、ようやく駆けつける。

「もう追い払った。双葉、この扇を始末しておくれ」

双葉が扇を受け取ると、小夜姫はその場にしゃがみ込んだ。ほっとして、力が抜けてしまったようだ。双葉は心配そうに傍についていたが、他の女房たちはそそくさと自分たちの部屋に戻ってしまった。


「まあ、姫様に助けていただいて、何という態度でしょう」

「いつものことだ、気にしてはおらぬ。蛇が出たのは小夜姫のせい、とののしられぬだけましだ」

 双葉は憤慨するのを、小夜姫がなだめる。女房たちは以前にも増して、まるで腫れ物のように小夜姫を扱う。

――却ってこちらが気を遣わなければならない程に。


「姫様のせいで蛇が出たなど、私が言わせませんわ」

「だが、事実だろう。宮廷でも、あれが私のいた宣耀殿に毎晩現れたのだから」

 そのせいで物の怪つきの女御などと呼ばれ、最初の頃は小夜姫を寵愛していた帝の足もすっかり遠ざかってしまった。

もっとも、蛇に遭遇してみっともなくも腰を抜かした帝には、小夜姫もほとほと愛想が尽きたのでお互い様ではあるが。


「何もかも、あの蛇のせいですわ。―今度のことだって、他の女御様方が急に次々と変死を遂げられたせいで、お一人だけ無事だった姫様に呪詛の疑いがかけられて」

「あの状況ではそう思われても仕方ない。それにこの屋敷の者は、蛇のことがなくとも、大して態度は変わらぬだろう」

小夜姫は小さくため息をついた。

呪詛を行った罪で、もうじき何らかの罰が下るだろう。いっそのこと流罪にでもなれば、このような息苦しい場所から抜け出せるのに、と思う。


「少し風に当たってくる」

 そう言って、小夜姫は夜の庭に降りた。連香樹の香りが、ひどく懐かしい。いつぞやの宴で久遠と出会ったときも、このような香りが漂っていた。


 あの頃と違って久遠は、出世の見込みがないと言われた父よりも、遥かに高い位を得た。しかし、内裏で御簾越しに見かけた彼は、さほど幸せそうではなかった。

「私たちはどこか似ているのかもしれぬ」

 ――親の夢に縛られ、自分を見失うところ。


 そう言えば、久遠は嫌な顔をするかもしれない。

もともと嫌われているから構わぬが、と小夜姫は独りごちる。微かに感じる胸の痛みは、小夜姫の罪の証し。それ故に、呪詛など行っていなくとも罰を受けようと思う。


 池の水底には、蒼の下界が見える。最も罪の重いものが流されるとされる場所。

「――やはり気になりますか、ご自分の行く先が」


 懐かしい声が、聞こえた。



- * - * - * - * - * - * - * - * -



 下界と天上界を繋ぐ月の光。小夜姫もまた、その一筋の光となって下界へと降り立つのだ。


「何か言い残すことはありますか?」

 久遠の言葉に、小夜姫は首を振った。


 呪詛などしていないと無実を訴えても、今更どうにもならない。宮廷に仕える陰陽師が、目の前にいるのだ。小夜姫の疑いを晴らすつもりなら、とうにそうしているだろうから。

「これで、貴方の望みは叶ったでしょう」

 ふと久遠は柔らかな笑みを浮かべた。久遠の言葉に、もしやと思うことがあった。宴で小夜姫が漏らした本音。入内などという気の進まないものから逃げ出したい、と。


「―全て、そなたの差し金か?」

「差し金とは人聞きの悪い」


 白い蛇は神聖なる生き物。陰陽師が式神として使役することもある。それのもたらすものは、呪詛からの加護。

「では、変死を遂げた女御たちは……」

「術師ともども呪詛返しにあって、亡くなられたのでしょう」

 自業自得と言わんばかりに、久遠は意地の悪い笑みを浮かべた。


「何故、私を助けた? そなたは私を嫌っていたはず」

「――呪詛に頼る者は、もっと嫌いですから」


 ただそれだけですよ、と久遠は素っ気なく言う。その言葉のどこまでが真実なのかは分からない。


「そなたが、それほど正義感の強い者とは思えぬが」

 小夜姫がそう言うと、久遠はあからさまに嫌そうな顔をした。珍しく、返す言葉もないままでいる。ふいと顔を背けた久遠に、小夜姫は思わず口元をほころばせた。


「そういうところが、嫌いです」

 小夜姫に背を向け、久遠がぽつりと呟く。それから、ふっとため息に似た笑い声を漏らした。


「言いにくいことをはっきりと言うのは、嫌われますよ」

「それはお互い様だろう?」

「今は、そういうことにしておきましょう」


 ――再び見えることが叶うなら、その日まで。


 久遠は振り返って、小夜姫が消えゆくのを見届けた。


 小夜姫の姿が薄れていく。細い、一条の光へと変じていく。


 蒼の下界で、小夜姫は全く白紙の未来を手に入れる。それが幸せかどうかは分からない。けれど、それは無限の可能性を秘めていた。



- * - * - * - * - * - * - * - * -



 やがて、蒼の下界に一つの物語が生まれる。


 月から来た姫君の話。


 


 ――かの物語の名が何といったかは、天上界の記録には残っていない。




《終》

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