第4話 マウンテンISマウンテン

「助手よ」

「なんでしょう」

「腹が減ったぞ」

「グリンピース食べないからですよ」

「いやいや、おやつの時間にグリンピース出す奴いるか???」

「居ますよ」

「そんな物腰据えて言うなよな・・・」

「糖分を取ると、その分、免疫酵素が落ちるんですよ」

「科学の面から見てたのか君は・・・」

「ええ、先生には長生きしてほしいですから」

「それは嬉しいが、おやつくらい楽しませてくれよ」

「仕方ありません、では喫茶店へ行きましょう」

「おお、物分かりがいいな」

「その言葉、次は私に言わせてくださいね」

「なんか負けた気分だ・・・」


そしてあたふたと小競り合いを済ませ

訪れた空腹を満たす

険しき道のりが始まる


「おい助手、なんでこんな激坂なんだ」

「カフェは富士山の6合目ですからね」

「それって車とかバス使えばいいでしょ」

「かつて、エドガーズ言ってました、山を越えたモノだけが絶景を頂ける」

「誰だそれ、見るより食べたいのだが」

「エドガーズを知らないなんて、まさかマイケルジャクソンも知らないとか言いませんよね」

「それは知ってるが、」

「エドガーズとは、唯一エベレストを踏破した人物です」

「そうか、分かったが、私たちももういい年だろ、そろそろ文明の利器を使おうではないか」

「エドガーズはこうも言ってました、山に敗れるな」

「さすがに体力が持たないぞ、エドガーズには悪いが、タクシーを呼ぶからな」

「無理ですよ、」

「なぜだ?」

「ここは山の奥地、舗装路が来るまであと10キロ以上あります」

「なんだと・・・じゃあ、もう降りよう」

「ここ登り専用通路なので、戻れませんよ」

「え?どういうことだよ!それ・・・」

「富士山は追い越し禁止の登山を推奨していて、道も一方通行なんですよね」

「ええ~~~・・・積んだよ」

「大丈夫です、ちゃんとその場合の対処もあるんです」

「なんだ!聞かせてくれ!!」

「ドクターヘリです」

「え?それって・・・」

「はい、限界を超えてぶっ倒れれば、ヘリで帰れます」

「聞くんじゃなかった・・・ますます悪い話じゃないか」

「ま、登るしかありませんね」

「わかりましたーーー。。。」

「覇気がないですよ」

「もう富士山には来ない!!!」

「山の面白さ、まだわかっていませんか?」

「面白いこと?そんなのあるのか?」

「今登ってるこの最中にある幸せに気づいてくださいよ」

「あいにく疲れ切って頭が回らないな」

「そうですか、では。ちょっと振り返ってみてください」

「なんだ、何がある・・・・・へぇ?!」

「綺麗でしょ」

「すごい、都市があんなにちっちゃく」

「前だけ見てると気づけないことあるんですよ」

「よし後ろ歩きで登るか」

「危ないのでやめてください」

「はい。。。」


そうして二人は富士山をなんとか登った

喫茶店で美味しいものを食べれるかは次回に持ち越しである

山のスイーツ、それは如何に・・・続く。

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