数ヶ月ぶりに帰省してきた大学生の私。
何気ない家族のダイニングルーム。
しかし、いつもの座る席がない。
愛着のある席には積まれた衣服が……
しかし、この衣服たち、一向にどかされる気配がないのです。
???
押入れの椅子を使う気配もナッシング。
どうやらこの家族は服をどける発想がないらしいのです。
ん? 暗黙の了解?
私がしばらくいなかった間に座る席は早い者勝ちになったのか?
むしろ敢えてそこに服を積むことで席数を減らし、椅子取りゲームに興じようというのか?
いや、服をどかすのが面倒だから普段と変わらない日常なんだろう。
想像の余地を残す展開に雰囲気も自然と和んでいく。
次回はお父さんも席も危ぶまれる、家族の和を感じる短編です。