第12話 事例④ 恋多き女性のスカウト

 150センチと小柄でアイドル顔で八方美人属性の明るい女性の源氏名れいなさん。

 彼女がデリバリーヘルスで働くきっかけになったのは、自宅の群馬から東京に住む姉の家へ行く際に、スカウトに声をかけられた事でした。

 最初はナンパかな?と思った彼女ですが、たまたま声をかけられたのがファーストフード店の前でした。

「お茶くらいならいいかな?暇だし」と思った彼女は1時間ほど楽しくお話しをして、連絡先を交換して別れました。

 後日連絡がありましたが、他愛もない世間話ばかりしていました。しかし、そのやりとりで関係を深めていきました。

 一ヶ月後、会う事になり、その時初めてスカウトマンである事を告白されました。世間知らずであった彼女は言われるがまま、体験入店をし20時〜翌朝5時の勤務で五万円を稼ぎました。

 最初の感想はこんなもんか? だったそうです。彼女は特にお金に困っているわけでもなく、洋服なども地元のしま◯らで購入したものばかりなど、ブランド好きでもありませんでした。

 元々お話し好きの彼女は待機時間での、店舗の男性従業員やオーナーとのドライブをしながらの会話が楽しいなど、都会の人との関わりを重視していました。つまり、風俗店とは言え、彼女にとっては普通の和気あいあいとした職場感覚だったそうです。

 そんな感じで、5年間も在籍を続け、従業員やお客様、5人の方とお付き合いをしては別れを繰り返していました。つまり、彼女は恋多き女性だったのです。

 その間に彼女の生活はと言うと、家賃10万円のマンションに住む以外は、特に贅沢もせず、月25日も勤務を続けた結果、貯金は500万を優に超えていたそうです。

 生理中はどうしたか?

 化粧道具で使用する、海綿と呼ばれる海藻で出来たスポンジを入れて、血液を吸わせて対応していました。もちろん、男性客にも全く気づかれなかったそうです。仕事が終わる頃には血液を吸った重みで下ってくるので、取れるそうです。

 ちなみに、スカウトマンは店舗に雇われているのではなく、フリーのスカウトマンで、紹介料とその女性が稼ぐ日当の2割が懐に入ります。

 彼女は平均して一日三万以上は稼いでいましたので、かなりの額をスカウトマンも稼いでいました。もちろん、計算づくで女性と人間関係を構築していくのは大変な事で、たまたまれいなさんの様な人気嬢を引き当てたからラッキーだったと思います。

 一日数時間街でナンパの真似事をするだけの仕事ですが、この業界は音信不通になる女性が多いので、れいなさんの様に5年も店に定着する女性は稀だそうです。

 れいなさんは定期的にスカウトマンと会い、近況報告をし合う仲だったそうですが、SNSやコンプライアンス遵守が一般に浸透し、ナンパ=犯罪意識が高まり、声をかけても話すら聞いてくれないとボヤいていたそうです。

 現在は二人共、業界を離れ郷里で暮らしているそうです。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇


 こんにちは。

 太宰です。

 その後、佐藤様はどうなったか?

 もちろん、夫婦関係は続けています。私から見てもとんだ茶番でした。


 彼の愛は彼女を風俗と言う業界から離れさせた……そう言う美談にしておいて下さい。


 一時期、例のウイルスの影響で風俗業界は不毛の時代を迎えたくさんの店舗が消滅しました。

 現在は再び、風俗店の数も増加傾向にありますが、慢性的に女性不足の店舗がほとんどです。

 ネット動画の普及などで、男性は自分を慰める行為は、わざわざ高いお金を出して風俗店を利用する必要がなくなったのも原因の一つです。


 しかし、それとは逆に現在は第二次不倫・浮気ブームがあるとか……。

 だからと言って皆さんは軽率な行動は控えて下さい。

 不倫・浮気の数だけ修羅場はありますから。

 また、どこかでお会いしましょう。



 

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明るい浮気問題2 @pusuga

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