第4話 思わず

抱きしめるアンタの腕の中でアタシは囁いた。


「アホッ・・・」

その息がくすぐったかったのか、アンタがクスッと笑った。


「アホッ・・・」

見下ろすアンタの表情が小憎らしくて、もう一度、囁いた。


「イテテ・・・」

同時につねった脇腹の痛みにアンタが声を出した。


その反応が嬉しくて。

アタシはアンタの腰をギュッとした。


あの頃、三年前の時から。

少し増えた肉感に戸惑いつつも。


それでも。

込み上げる愛おしさに。


アタシは。

もう一度、ギュッとしたのでした。


そう。

皆はんの思う通り。


ハッピーエンド。

・・・やで。(笑)

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あかん・・・ 進藤 進 @0035toto

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