素敵で可愛らしい作品

描写のオンオフが素敵な作品です。
冒頭の公園の情景が簡素ながらも、目に見えるように描写されているのに対し、主人公視点を通して見ているはずの「君」については、描写を一切していません。
会話だけなのに、彼女は大変魅力的でそわそわさせられます。
ためしに公園や空の描写を全部読み飛ばしてみたのですが、そうすると彼女の「姿」は浮かび上がってきません。
あらすじに
「情景などを想像して読んでみてくれると嬉しいです」
とありましたが、こちらはそのようなことを意識しなくても情景などを想像させられてしまうのです。
この作品の魅力は、情景のオンオフだけではありません。
会話は会話でとても魅力的で、本当に可愛らしいのです。
素敵で可愛らしい一作を読みたい方へおすすめです。