(四)-5(了)
拓弥は穏やかにそう言うと、翔太に近づき、抱きしめた。そして、翔太の口に自分の口を重ねた。さらに自らの舌を翔太の舌に絡めた。
翔太も拓弥のそれを受け入れた。互いに上下にまさぐり合うように舌を絡めた。二人のそれぞれの二本の脚の間のものはさっきまで下を向いていたが、それぞれ直径と長さを拡大しながら水平へと少しずつ角度を変えていった。
そんなとき、浴室の方から声が聞こえた。大きな話声だ。複数人いた。
二人は慌ててそれぞれそっぽを向いて湯船に腰を下ろした。
浴室内に入ってきた者たちは、まだ室内で体を洗っているようで、すぐにはこちらへは来ない様子だった。
それに安心し、拓弥は湯船につかったまま翔太の方へ自分の体を寄せ「続きは今晩、な」と耳元で呟いた。
(了)
二人の季節、ウソの季節 【い-14】文学フリマ京都_筑紫榛名 @HarunaTsukushi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます