日本を舞台にした物語を作ろう！

登場人物に名前を付けよう！～群馬より愛をこめて～

どうも、ほとんどの方は初めましてですね。有宮旭と申します。できるならば、お見知りおきを。

さて、KACでも「色をモチーフにした、日本人の名前を作ろう！」というテーマで書かせていただきましたが、初二桁PVを達成いたしまして、忘れないうちに続きをどんどん書いていこう！と思った次第でございます。

前回の話はお手数ですがプロフィールから飛んでいただくとして、今回はまた別の視点から、日本人名を考えていきたいと思います。モチーフはマダミス…とはいえ、まだマダミスをご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単に説明をさせていただければ。御存じの方は、ひと段落飛ばしてください。

マーダーミステリー、通称「マダミス」。Murder Misteryと記される、一種のテーブルゲームです。Murder…つまり、大体のマダミスでは殺人事件が起きます。プレイヤーはその殺人事件に巻き込まれた人物として、事件の解明-犯人にとっては隠蔽、もしくは逃げ切り-に向けて活動していきます。

サスペンスドラマでもそうですが、たいてい事件に巻き込まれる人物に普通の人はいません。裏設定、秘密というのがございます。事件を解決に導きつつ、秘密の設定を解決していくのも目標の一つ、ということになります。

私は出身地を「ほぼグンマー」と称しております。正確には埼玉県内ではあるのですが、群馬に密接している地域性のため、その影響を色濃く受けているので、グンマーを名乗っております。実際に車で20分も走れば県境を越えますし。

ＳＮＳで「マダミスを作りたい」とこぼしたところ、「どうせなら地域色のあるマダミスにしてはどうか」という話になりました。マダミスはオンラインでも遊べますが、店舗公演型という「オフライン」で遊べる地域は大都市圏に限られます。群馬は大都市圏ではありませんので、そういった店舗はありません。

「じゃあ何か群馬っぽい物のヒントをくださいよ」と言ったところ、「下仁田ネギ」という返答が来ました。こちらは埼玉はおろか日本でも名が知られた有名なブランドねぎの産地です。そこでねぎをかぶせてくるとは、おのれ、といった形で、群馬マダミスを作ることになりました。いや、実際まだ着手はほとんどできていないのですが。

先述したとおり、マダミスは登場人物がいないと成り立ちません。…まぁ、たまに使い魔とか動物が紛れ込むこともありますが、それは例外。しかも舞台は群馬。では、群馬にちなんだ名前を持つ登場人物を作ろうではないか、ということになりました。

色をモチーフにした日本人名を作ったのは前回ですが、実際のところ、日本においては地名が名前、特に苗字に色濃く出ていることは多々あります。さすがに北海道さんはいないと思いますが、茨城県には茨城さんが多くいる地域がある、という話を聞いたことはありますし、宮崎さんとか山口さん、あたりは耳なじみのある苗字ではないでしょうか。

そこで、群馬に目を向けてみます。群馬が舞台で人物が複数、ということになると、自然と市町村名に目が行きます。幸か不幸か、群馬は関東平野の北端にあたり、周りは山に囲まれているため、産物にも地域の特徴というものが色濃く出ています。では、地名と産物を組み合わせよう、ということにしてみましょう。

群馬に疎い方も当然いらっしゃるので、あえて段落を分けて、登場人物の一人一人にフォーカスを当てて命名していくことにします。

まずは主人公…と言っても、マダミスの場合、主要人物は殺人事件の被害者です。群馬で一番有名な都市は…というと、高崎がまず出てきます。長野・北陸・越後の新幹線が止まる一大ターミナル駅があります。ここを被害者にしてみましょう。高崎さん、という苗字で、下の名前を考えます。有名なのはだるまですが、だるまという名前はあまりにもかわいそうです。ともすれば猟奇殺人事件になりかねません。しばし逡巡した結果、上毛三山と言われる群馬の有名な山の中に、榛名山があります。某走り屋漫画の頭文字〇で有名な場所です。所在地は高崎市になっています。では、これを拝借して、「高崎ハルナ」と名付けましょう。性別も決まった気がしますが、これはこれで設定に使えるのでよしとします。

高崎と張り合うのは、県庁所在地である前橋市です。県庁所在地でありながら新幹線は通らず、駅前は閑散としていますが、政治の中心地です。前橋を使わない手はありません。前橋ケンチョウ…というのは少し滑稽な気がします。競輪もありますがそれも名前には使えません。それに高崎に張り合っている感じが出ません。県庁と同じ意味を持つような言葉を探していくと、「県都」という言葉が出てきました。マダミスでは、下の名前はあえてカタカナで表記することも多いです。これも性別は決まってしまいますが、「前橋ケント」というキャラを作りましょう。

交通の点でいくと、高崎の隣町に藤岡市があります。ここは高速道路の交通の要で、ここから新潟方面と長野方面に分岐があります。確か地名の由来は藤の花だったと記憶しているのですが、藤岡に藤では名前が被ってしまいます。そこでふと、藤岡にあるＩＣに併設しているＳＡを思い出しました。一般道の道の駅とも繋がっており、この前ＴＶで取り上げられていました。名前は「ららん藤岡」。ならば前と後ろを入れ替えてしまいましょう。「藤岡ララン」、これで完成です。

県央地域に目が行ってしまいがちですが、もとはと言えば最初は「下仁田ネギ」から始まったことです。大仁田がいるのですから（プロレスラーですね）下仁田がいてもおかしくはないでしょう。それに、サブカルの隠語で「ネキ」という言葉が流行っていることを知りました。ネギをそのまま使うのは、神社の禰宜とも考えましたがやはりきつい。ここは少し年長キャラという意味も込めて、原語に近い「下仁田ネキ」という名前にしましょう。「周りからは下仁田ネキって呼ばれてます」ということで押し通せるでしょう。多分。きっと。

下仁田は長野に近い地域なので、反対方向に目を向けます。栃木に近い都市として、太田市があります。オオタ、という名前でも通用しなくはないのですが、今まで地名を苗字にしてきたこと、太田という苗字はある程度メジャーなことを考えると、やはり苗字に持ってくるのがいいでしょう。自然に目を向けるとわたらせ渓谷がありますが、太田市は自動車メーカースバルの企業城下町です。これを使わない手はありません。「太田スバル」の完成です。スバルという名前は、男性に使うように見えて女性にも使うことができます。どちらでも通用できる名前というのは強いです。

ここまでは関東平野に目を向けてきましたが、当然ながら群馬はそこそこ広いです。北の方に目を向けると、沼田市と渋川市があります。まずは沼田市。実は真田十勇士で有名なあの真田氏の居城がある地域なのですが、そこまで知名度は高くありません。ここで産物に目を向けると、沼田市はリンゴ生産が盛んです。どこかの歌手にも同じ名前がありますので、「沼田リンゴ」という名前にしてしまいましょう。

渋川市には伊香保温泉があります。関東では石段で有名な温泉地です。他にも群馬は草津をはじめ温泉大国なのです。これを使わない手はありません。少し古臭い名前になってしまいますが、それも味があるというもの。「渋川イカホ」という名前をつけて、これで被害者1名、容疑者6名の一大グループの出来上がりです。

群馬だけでもこれだけ名前を作ることができました。地名の組み合わせで、苗字だけでなく名前をつくることもできました。マダミスのタイトルは…そうですね、海なし県グンマーと揶揄されていますし、某有名アニメの聖地が群馬にあること、そして一時期話題になっていたこともあるので、「宇宙よりも遠い海の中で」。これで事件内容もある程度想像がつきやすいので、遊びやすくなるでしょう。

こんな感じで、日本を舞台にした物語の一助になるような何かを、不定期ですが発信していければと考えております。実は名前、それも和名を作るのが大好きなので…まぁ、それを活かせているかは別として…次回もまた、日本人の名前を考えていきたいと思います。長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。有宮旭でした。