ちくわを食べる話。

食品開発の社長の息子である俺は、ちくわが大キライだった。
しかし、中国マフィアの長である、龍鳳によって、側近の黒服に羽交い締めにされながら、俺はスラム街の一角にある開発室へと連れて行かれる。龍鳳の目的は、神の舌を持つ俺だった。

龍鳳とは因縁があった。俺には友人がいた。友人はかつてスラム街で龍鳳に逆らい、侮辱をしたのだった。龍鳳は見せしめとして、開発したちくわを食べさせ、そして友人はその虜となってしまった。

それ以降、友人はちくわ以外を考えられなくなり、やがて一度に大量摂取をし、窒息で亡くなった。

そしていま、龍鳳はさらなるちくわを開発しようと、神の舌を持つという俺をスカウトしようと接触する。

だが俺は友人の死の元凶である男を許せるはずもなかった。

俺をどうしても手に入れたいと思…続きを読む