第6話「卒業するために....」

友姫は卒業のための行事の諸々が月日を追うごとに立て込みが酷くなり、会いたくても会えない。

会おうとして、ニアミスしてしまう。


気がついたら愛姫の心はボロボロだったらしい。

一人で生きるには苦しい。

キツイ。

隣にいて欲しい。と。


でも、友姫の卒業がかかっていることともなれば、愛姫は我慢しなきゃ行けないことくらい分かっている。

なのに、どこか。

必要で、二人で支え合えたらもっと上手くいくのに。と。

ずっと。

どこか。そう思って。


2人ともそう思っても現実に叶えられるまで、時間はとてもかかるもの。

じゃあ。

それを耐える。ではなく、自分たちなりの工夫をして、別の思考を編み出して、過ごしていく。

それがいつしか当たり前になってても、どこか。。。

もの寂しいことに変わりない。


愛姫は裏切られたくない一心で、必死に。

ひたむきに。

人を信じられるように。

友姫も人を信じられるように。

お互いに歩み寄って。

そんなことを感じられるようになってしまった。

早く。一緒に暮らしたいのに。

時がそれを邪魔する。


もっと。友姫に。愛姫に。

頼りたいとお互い思うようになったのはこの時なのかもしれない。


中々会えない中でも、会う時間はどうにか作って。

お互い必死になっていた。

会えば安心するから。

会いたいんだ。と。


もはや、お互いがお互いに惚れていたのかもしれない。

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ある時知り合った学生同士が気がついたら惚れ込んで一緒に暮らすまでのお話。 山城沙綾 @saaya_yamashiro

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