冤罪をかけられた主人公が自ら冤罪を晴らすも、冤罪事件で自分に追い打ちをかけた両親姉妹と両片想いだった幼馴染から植え付けられたトラウマに、事件を機に再び、あるいは新たに関係を持つようになった人達に支えられながら立ち向かっていくメインストーリーと、その支援者や事件の関係者らの抱える問題に触れていくサイドストーリーとが織りなす群像劇。
確認を怠った結果の事実誤認による冤罪の助長、集団意識による正義感の暴走からのイジメ、他にも価値観の押し付けからくるモラハラやストーカー、無理解によるジェンダー問題、冤罪加害者家族のその後など多彩な登場人物に関わる様にして実に様々な社会的な問題が盛り込まれています。
全体的に重めな内容で人間関係が複雑に絡み合っている為に爽快感のあるざまぁというのはあまり無いですが、その分生々しさがありドキュメンタリーの様な印象を感じる作品です。