大まかに言うと、主人公のアンが勤務するダンジョン工務店がD-1グランプリに参加して、優勝を目指すお話です。
ダンジョン制作側のワチャワチャが見られて楽しいです。
しかしそれだけでなく、ミステリーやギャグ要素もあります。
アスタロトという凄腕のダンジョンコンサルタントのお陰で、D-1で良いところまでいきますが……。
ライバル店からの妨害等があり大ピンチに……?
知らぬ間にアンデッドになっていたアン。
偽物疑惑の所長。
再会するアンとアスタロト。
襲いかかるライバル店の妨害。
ミカエラとの攻防。
問題山積みの中、果たしてアンの工務店はD-1グランプリで優勝できるのか……?
この次も、サービスサービス♪
RPGを愛する皆様へ。
あなたはダンジョンの成り立ちについて真剣に考えたことはあるでしょうか?
どうしてダンジョンごとに丁度良いレベル感のボスが配置されているのか?
ステージギミックはどうやって作動させているのか?
ありがたい報酬の詰まった宝箱は誰が用意しているのか?
これらの疑問に対する答えの一つを提示してくれるのが本作です。
「ダンジョン制作」を「職業」と捉え、作ることへの情熱や苦悩、敵(冒険者)を倒せた時の達成感を、コミカルかつ刺激的に描いています。
登場人物たちのスキルやステータス、ダンジョンのレベルデザインなど、設定が細部までしっかり作り込まれているのも魅力的です。
恐らく、作者様ご自身もかなりゲームやファンタジーがお好きなのだろうと感じました。
これは好きじゃないと書けない類の作品だと思います。
同じくゲームやファンタジーがお好きな方は、どっぷり浸かって楽しめることでしょう。