このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(322文字)
いい作品を読ませてもらいました。現実的な厳しさと、人間の暖かさと未来への希望がいい塩梅で、なんとも読後感がいいです。
企画から来ました。 死を目前にした少女の心の機微が丁寧に描かれ、感動的な作品でした。 主人公が生きることの意味を見出していく様子が印象的でした。美月のセリフは心に残りました。写真を通して自分なりの人生の思い出を残していく、そんな星羅の新たな一歩が暗示されていて、読後感が明るくなりました。 登場人物の心情描写が丁寧になされており、読者に感情移入させる力を持った作品だと思います。「生と死」という重いテーマを真正面から扱いつつ、希望を感じさせるストーリー展開に感銘を受けました。