[企画参加用]ミステリー作家としての質問への回答

瑞樹(小原瑞樹)

第1話

Q1 ペンネームとその由来を教えてください。


→小原瑞樹(おはらみずき)。小原は「風と共に去りぬ」のヒロイン、スカーレット・オハラから。瑞は本名、樹は村上春樹さんから取りました。

   

Q2 ミステリ小説を読み始めたきっかけは?


→父親が東野圭吾や宮部みゆきなどの作家が好きで、その影響で読み始めました。

 

Q3 一番好きな短編ミステリ小説のタイトルと作家名を教えてください。


→長編の方が圧倒的に読むのが多いですが、シャーロック・ホームズシリーズは短編でも楽しく読んでいました。

 

Q4 一番好きな長編ミステリ小説のタイトルと作家名を教えてください。


→『風の影』。カルロス・ルイス・サフォン。いわゆる殺人事件が起こって犯人を推理するようなタイプではなく、ある書物を巡る謎を主人公の青年が探求し、その過程で過去と現在のつながりが明かされていくゴシックミステリーです。スペインのバルセロナを舞台としているのですが描写がとにかく美しく、バルセロナの光と影の情景が鮮明に浮かび上がっています。内戦を背景とした悲喜こもごもの人間模様が展開され、登場人物一人一人の人生を味わいながら読むことができます。世界14ヶ国で翻訳されており、シリーズ展開もしているのでぜひ一読していただきたいです。

 ちなみに日本の作品だと、綾辻行人さんの『時計館の殺人』が好きです。初めて読んだ館シリーズで、頑張って犯人を当てようと解決編までの話を三回くらい読み返しました(結局外しましたが)。謎解きも面白いですが展開も劇的で、物語としても魅せる作品だと思いました。


Q5 一番好きな海外ミステリ小説のタイトルと作家名を教えてください。


→『ギリシャ棺の謎』。エラリー・クイーン。国名シリーズは『オランダ靴の謎』を最初に読みましたが、解決編を読んだ時に、「この通りに推理したら確かに犯人がわかる!」とロジックの鮮やかさに感動し、一気にファンになりました。以来、他の国名シリーズも読んで犯人当てに挑戦し(外しました)、四作目にして満を持して読み始めたのが『ギリシャ棺』でした。シリーズ最高傑作と名高いだけあり、推理とどんでん返しを何度も繰り返す展開が非常に面白かったです。登場人物もミステリーにありがちな記号的な感じではなく、みな個性豊かで人間味を感じられました。唯一犯人当てに成功した作品でもあり、いろいろな意味でお気に入りの一冊です。


Q6 一番衝撃を受けたミステリ小説のタイトルと作家名を教えてください。


→アガサ・クリスティの『アクロイド殺し』。二度読みしてこれほど印象が変わる作品はないと思います。


Q7 無人島にミステリ小説を1冊だけ持っていくとしたら? 


→『風の影』。


Q8ミステリ小説を描こうと思ったきっかけは? 


→マーダーミステリーという、事件の登場人物になりきって犯人を推理するゲームを体験したのがきっかけ。練り込まれた物語やキャラクターの設定などを見て、自分もこんな作品を書いてみたいと思うようになりました。


Q9 自分が書いた中で、現時点で最高傑作と思う作品を教えてください。


→『岸壁の令嬢』という警察ミステリー。法廷アドベンチャーゲーム「逆転裁判」をイメージした作品で、第一作目を数年後に改稿したものです。ミステリーとしての謎解きやロジックの展開はもちろん、人間ドラマとしての面白さもある作品だと思っています。

 

Q10 最後に、自分の作品のアピールをお願いします。


→上記『岸壁の令嬢』は、『刑事木場シリーズ』というシリーズで全六作(うち二作はスピンオフ)展開しています。警察小説ではありますが堅苦しさは全くなく、むしろコメディ多めのライトな作風なので普段ミステリーを読まない人でも楽しめます。その上で犯人との論理戦などにも力を入れていますので、ぜひ一度お読みいただけると嬉しいです。


 ちなみに非公開ですが、別の長編ミステリーも書いたことがあります。『木場シリーズ』よりと本格的な内容を目指したもので、黒猫ミステリー賞という賞の一次審査を通過しました。今のところ公開の予定はありませんが、要望があれば公開しようかな…と考えることもあります。


企画参加を機に、多くの方に自作を知っていただき、また他のミステリー作家さんの作品に触れられれば嬉しいです。




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